より気軽に買える「ヤフオク！」へ、落札者の決済手数料無料化と出品者手数料の値上げを決定

ヤフー株式会社は11月4日、同社の運営する日本最大級のインターネットオークションサイト「ヤフオク！」において、落札者の「Yahoo！かんたん決済」決済手数料の無料化など、制度の改定を実施し、より安全で快適な利用が可能となるようなシステムの増強を行うと発表した。

「Yahoo！かんたん決済」は、オークションを利用する出品者と落札者の間で、代金支払いの際に用いることができるシステムサービスで、相手に銀行の口座番号やカード情報などを明かすことなく、代金のやりとりが行えるもの。

これまで「Yahoo！かんたん決済」を利用する際には、落札者が振込金額や支払い方法などに応じた決済手数料を負担する必要があったが、2016年1月15日午前0時以降は、これがすべて無料化される（中古車、不動産など一部特定カテゴリを除く）。また現時点で詳細は明らかにされていないが、ジャパンネット銀行口座を用いた場合、さらに特典が提供される予定だ。

ヤフーによると、落札者が「Yahoo！かんたん決済」を利用しない一番の理由は手数料の高さであり、手数料無料の場合は、通常よりも落札機会が増加する傾向が見られたことから、無料化を決定したという。無料化により「Yahoo！かんたん決済」の利用が促進され、安全な取引環境の整備が進むほか、出品者にとっても落札される機会の増加が期待できるとされている。

また、商品発送後に商品代金や商品が回収できなくなった場合、「未着トラブルお見舞い制度」が利用できるが、さらにパトロール体制の見直しを行い、不正検知を強化、「Yahoo！かんたん決済」の不正利用を防止して出品者にも安心のサービスを提供していく。

購入意思のない入札を行うような、悪質なユーザーからの利用を制限するオプション機能「入札者評価制限」を強化し、評価の合計数に応じた適切な割合を定め、悪質なユーザーの入札削減を進めることも打ち出された。このほか、安定したサービスを提供するためのサーバーシステム増強もあわせて実施するという。

一方こうした取り組みに伴い、出品者が負担する落札システム手数料は値上げされることとなった。現在は落札価格の5.40％（税込）だが、改訂後は個人出品の場合で8.64％（税込）に、ヤフオク！ストア出品の場合は7.56％（税込）に、それぞれ変更される。

なお、現在「999円以下の落札価格」で請求される54円（税込）の落札システム手数料は、個人の場合「624円以下の落札価格」に対して、ヤフオク！ストアでは「714円以下の落札価格」に対して適用されるものとなる。

これら落札システム利用料の改定は、個人出品の場合、2016年2月16日午前0時以降に終了したオークションから、ヤフオク！ストア出品の場合、2016年4月21日午前0時以降に終了したオークションから適用される。自動延長などで改定日時を過ぎた場合も、ひとつのオークションに複数個設定で出品し、すべてを終了した日時が改定後となった場合も、改訂後の落札システム利用料が請求される。

ほかに今後の予定として、各種キャンペーンの実施も予告されており、11月下旬からは、Yahoo！プレミアム会員であれば、落札総額の最大10％をTポイントで還元する落札者向けのキャンペーンを実施する。また時期は未定だが、Yahoo！プレミアム会員の出品者向けに、落札された総額の最大3％をTポイントでプレゼントするキャンペーンも展開するとされている。

（画像はプレスリリースより）




ヤフー株式会社　プレスリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2015/11/04a/