ヤフー、独自電子マネーの「Yahoo！マネー」など展開へ

ヤフー株式会社は19日、オンライン決済サービス「Yahoo！ウォレット」の新施策として、銀行口座から決済代金が即時に引き落とされる「預金払い」と、初の独自電子マネー「Yahoo！マネー」の提供を開始させていく予定であることを明らかにした。また、割り勘や個人送金の機能に特化したアプリ「さっと割り勘 すぐ送金 from Yahoo！ウォレット」もリリースするとしている。

「預金払い」は、対象の銀行口座を「Yahoo！ウォレット」で登録しておくと、「ヤフオク！」や「Yahoo！ショッピング」、「LOHACO」での買い物の支払いで、その口座から即、代金が引き落とされる仕組みの決済方法。

オンラインショッピングで主流のクレジットカードでは、決済代金が後日引き落とされるため、使いすぎなどの心配もあるが、この「預金払い」であれば、現金支払いの感覚でお金の管理を行いやすく、使いすぎを抑制できるとしている。

初夏のサービス開始時点で、三井住友、みずほ、りそな、埼玉りそなの大手銀行4行、ネット銀行、地方銀行、あわせて25行の対応が予定されており、さらに年内には地方銀行12行と三菱東京UFJ銀行が対応を検討しており、幅広く利用できるようになると見込まれる。

独自電子マネー「Yahoo！マネー」は、「ヤフオク！」、「Yahoo！ショッピング」、「LOHACO」で1円単位で利用できる電子マネー。「預金払い」対応の銀行口座から、100円以上1円単位でチャージして使用する。

また「ヤフオク！」での落札代金を「Yahoo！マネー」で受け取ると、落札代金の2％が上乗せされる特典がある。さらに「ヤフオク！」での落札支払い、「Yahoo！ショッピング」や「LOHACO」での商品購入時に「Yahoo！マネー」での決済を選択すると、支払金額の1％分を特典として得られるキャンペーンが予定されており、最大3％のお得が受けられる。

この「預金払い」と「Yahoo！マネー」は、今秋をめどに「GYAO！」、「Yahoo！ゲーム」でも導入するほか、順次外部のオンラインストアにも対応を拡大させていく予定で、さまざまなシーンにおけるユーザーの安心・簡単・お得なショッピング体験をサポートしていくという。

また「Yahoo！ウォレット」として、初のリアル決済領域への参入も2017年春にスタートできるよう、積極的に検討を進めているとしており、現段階で詳細は不明だが、「Yahoo！ウォレット」の利用シーンが大幅に拡張されていくとみられる。

今後リリースするアプリとして発表された「さっと割り勘 すぐ送金 from Yahoo！ウォレット」は、個人間での「Yahoo！マネー」を用いた割り勘や送金が手数料無料で手軽に行えるスマートフォン向けのアプリ。Android版、iOS版のいずれも提供される。

個人間送金を行う場合、「Yahoo！ Japan ID」でログインして「Yahoo！マネー」の利用登録を行い、「預金払い」対応の銀行口座を「Yahoo！ウォレット」に登録、送金相手を選択して、任意の金額を入力し決定すれば、「Yahoo！マネー」のかたちで送金が行える。

テキストメッセージを付けて送ることができるため、コミュニケーションをとりながらのスムーズなお金のやりとりが可能だ。「LINE」や「Facebook」の友だちに送金することもできる。

受け取った側は、「Yahoo！マネー」の利用登録をしていさえすれば、ワンタップで受け取れる。受け取りにアプリのダウンロードや口座登録は必要ない。別途手数料がかかるが、受け取った「Yahoo！マネー」を現金として自分の口座に払い出すことも可能という。

割り勘機能を用いる場合、「Yahoo！マネー」の利用登録後、割り勘する金額と人数を入力すると、自動で割り勘リストが作成され、相手を選択、支払い依頼を送ることができる。「LINE」や「Facebook」といったSNS経由、電話番号、あて先リストなどからの支払い依頼が可能で、この支払い依頼に「Yahoo！ウォレット」のWebサイトから送金して応じることもできる。

「預金払い」や「Yahoo！マネー」とともに、初夏のリリースを予定しており、当初はこの個人間送金と割り勘に特化したサービスとなるが、将来的にはさらなる新機能の追加・提供も視野に入れている。

（画像はいずれもプレスリリースより）




ヤフー株式会社　プレスリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2016/04/19a/

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