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2024年04月19日(金)
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視覚障がい者にもやさしい電子図書館を!DNPら4社がシステムを開発

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視覚障がい者にもやさしい電子図書館を!DNPら4社がシステムを開発

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音声読み上げとキーボード操作で自立的に利用できる環境を構築
大日本印刷株式会社(DNP)と株式会社図書館流通センター(TRC)、日本ユニシス株式会社、株式会社ボイジャーの4社は16日、視覚障がい者も自立的に読みたい本を探し、借りて読む(聞く)ことができる専用のサイト・ビューワを搭載した電子図書館システムを開発したことを発表した。4月施行の「障害者差別解消法」にも対応しており、ユニバーサルな電子図書館環境を実現する。

電子書籍には、文字サイズの変更や音声による自動読み上げなどの機能が充実してきていることから、加齢による視力の低下を感じている人も含め、視覚障がい者が自立的に出版物を読む(聞く)ことができる電子図書館の環境整備が読書体験を広げると期待されている。

従来の人の手による録音図書や点字図書の作成には時間がかかるほか、接する機会が限定されやすいが、PCやスマートフォン経由で電子図書館システムを活用するようになれば、他の利用者と同タイミングで、身近に、タイムリーに、好みの本を選んで読めるようになる。

そこで4社は、2014年から立命館大学の研究プロジェクト「電子書籍普及に伴う読書アクセシビリティの総合的研究」(IRIS)とともに、視覚障がい者向けのシステム開発を進めてきていた。そのなかでは、兵庫県の社会福祉法人三田市社会福祉協議会と「公共図書館で働く視覚障害職員の会」の協力を得て、図書館で視覚障がい者が独力で書籍を検索して貸し出し手続きを行い、音声読み上げで読書を楽しむまでに必要な要件や課題を抽出するなど、利用者の生の声を活かした研究・開発も行ってきたそうだ。

視覚障がい者向け電子図書館
夏にはサービス提供を本格開始
こうした研究・開発で得られた知見をベースに、現在DNPとTRC、日本ユニシスがボイジャーの協力のもと、全国36の図書館へ提供しているクラウド型サービスの「電子図書館サービス TRC-DL」に専用機能を追加搭載、視覚障がい者が一般利用者と同じく、電子図書館サービスを快適に利用できるシステムを完成させた。

まず、PC版の電子図書館システムで、視覚障がい者に多く利用されている画面読み上げソフト「スクリーンリーダー」が利用できる蔵書検索画面(テキストサイト)を新たに開発。読みたい本を自ら検索できるようにした。

さらに読書用のビューワには、視覚障がい者の利便性が向上するよう、タイトルと著者名の表示・読み上げ機能、自動音声での読み上げによる再生・停止・ページ送り・ページ戻しの各機能とこれら機能のショートカットキー設定機能を追加搭載している。

完成したシステムは、三田市立図書館で今年4月から検証実験を実施しており、今夏にも正式にリリースする予定という。4社は利用者からの要望を取り入れ、機能拡充を行いながら、今後3年間で200図書館以上への導入、30億円の売上を達成することを目指していく方針だ。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

大日本印刷株式会社 ニュースリリース
http://www.dnp.co.jp/news/10122840_2482.html

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