GitHubが初の海外支社となる日本法人を設立

ソフトウェア開発者向けのソースコード共有ツール「GitHub」の運営・提供を行う米GitHub, Inc.（以下、GitHub社）が4日、同社の子会社で初の海外支社となる「GitHub Japan合同会社」の設立を発表した。東京にオフィスを構える。

この日本支社では、企業向けに提供しているソフトウェア開発プラットフォーム製品の「GitHub Enterprise」を日本で展開するための営業や日本語でのテクニカルサポートを行い、「GitHub」の普及・啓発を目指す事業を展開していくという。

企業への提供を進める上で、ネットワーク機器やセキュリティ対策ソリューションの提供を行うマクニカネットワークス株式会社と国内総代理店契約を締結したこともあわせて発表された。

GitHub社は、2008年の設立。同年に「GitHub」サービスをローンチして以来、豊富な機能と使いやすさで好評を博し、現在では世界970万人以上のユーザーに利用されている。もともと日本で誕生したオープンソース・プロジェクトのRubyで作られた「Rails」というフレームワークによって開発されており、日本のオープンソース・コミュニティと「GitHub」は密接なつながりがある。

デザイナーらには画像などのデザインファイルのバージョン管理ツールとしても活用され、企業や自治体の公式アカウントがオープンソースを公開するなど、多岐にわたる領域での利用が広がっている。

日本からのアクセスも多い、Webブラウザから利用するタイプの「GitHub.com」のほか、デスクトップやモバイルアプリも用意されている。日本のユーザー数は現在も増加し続けており、昨年のGitHub上における日本ユーザーのアクティビティは、前年比60％増を記録したそうだ。

日本支社は、まず企業向けの「GitHub Enterprise」で販売・導入促進に注力する方針で、オンプレミスやクラウドを問わず利用でき、スピーディな開発、スムーズな運用、効果の最大化を図れる環境の提供を進める。

「GitHub Enterprise」では、バージョンやソースの履歴管理を利用することで、開発者内での重複作業を軽減できるほか、工数削減・コスト削減を実現できる。課題管理機能の「Issues」によって、進捗状況の共有も容易に行え、開発者だけでなくプロジェクト管理者もすぐにチーム全体の開発状況を可視化・確認することができるといったメリットもある。

セキュリティ対策としては、さまざまな認証と連携したアクセス制御機能を搭載、サードパーティとのインテグレーションも可能だ。これらをはじめとする多彩な機能を活用することで、ビジネスを効率よく加速させる、企業全体のコラボレーション・コミュニケーション基盤として機能するものとなり、生産性向上が期待できる。

英語によるサポートのみだったこれまでにも、すでに株式会社日立システムズ、ヤフー株式会社、株式会社サイバーエージェント、グリー株式会社などの大手企業や先進企業が採用している。

今後はマクニカネットワークスを総代理店として、よりきめ細かく迅速なサービス提供を実現していくといい、従来対応していなかった円建て決済や日本語での導入サポート、テクニカルサポートを幅広く展開していく。




GitHub, Inc.　公式ブログ　該当発表記事
https://github.com/blog/2017-announcing-github-japan

マクニカネットワークス株式会社　プレスリリース
http://www.macnica.net/pressrelease/github_20150604.html/

GitHub Japan　公式サイト
http://github.co.jp/