東京書籍と日本MSが協業、新たな教育環境確立目指す

東京書籍株式会社と日本マイクロソフト株式会社が29日、小・中・高等学校へのデジタルデバイスとICT活用推進にむけ、協業することを発表した。両社の提供する次世代教育ソリューションを、自治体や教育委員会、教育機関へ提案していくという。

まず第1弾として、東京書籍では今夏をめどに、Windows 8用の学校生活支援アプリ「スクールパレット」を無償でリリース、アプリを通じたデジタル教科書・教材の配信を開始する。

「スクールパレット」は、Windows 8/RTタブレットによる、デジタル教科書・教材の配信プラットフォームとして機能するほか、時間割やスケジュールの確認・管理、朝日新聞社および朝日学生新聞社が配信するニュースの閲覧などができる。また、教員には週案・時数管理など授業計画等の面で、校務をサポートしてくれるアプリとしても利用可能という。

「スクールパレット」アプリは、個人用や学校用のデバイスにインストールして使用するだけでなく、学校などのまとまった単位で組織的に導入することも可能なものとしている。すでに和歌山市教育委員会などで試験導入が決定しており、5月下旬にはベータ版が、7月下旬には正式版がリリースとなる予定だ。

発表によると、他の教科書・教材会社、メディアなどとも連携し、この「スクールパレット」で配信するデジタル教材を、3月29日現在ですでに300点以上用意しているという。今後さらに提供パートナーや配信コンテンツ数を拡大していくといい、本格的な教育現場での活用が期待される。

デジタル教材の配信基盤には、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Windows Azure」を採用し、文書や図版だけでなく、音声・動画などのコンテンツを配信。こうしたコンテンツを低コストかつ柔軟に追加できるクラウドのメリットを、活用していくとしている。

日本マイクロソフトは、コンテンツの電子化、アプリやサービスの構築・運営にあたって技術支援を行うほか、パートナー企業とともに、教育委員会・教育機関などに対しWindows 8デバイスと組み合わせた利活用を訴求していくとしている。また教育機関向けのクラウドサービス「Office 365 Education」と組み合わせた活用提案も行っていく予定だ。

日本マイクロソフトオフィスには、体感型コンセプトルーム「マイクロソフト　21世紀の教室～Windows in the Classroom～」も設置され、こうした取り組みを積極的に紹介していくという。次世代の学びを具体的に体験できるものとして、こちらも注目される。



日本マイクロソフト　ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/

東京書籍
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/

スクールパレット
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/spt/

マイクロソフト「21世紀の教室」～Windows in the Classroom
http://www.microsoft.com/ja-jp/education/ict/