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2024年04月24日(水)
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KDDI研究所とMDISが電子透かし入り動画コンテンツの高速生成技術を開発

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KDDI研究所とMDISが電子透かし入り動画コンテンツの高速生成技術を開発

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コンテンツの違法アップロード抑止に
株式会社KDDI研究所と三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)は8日、ユーザごとに異なる電子透かしを埋め込んだ動画コンテンツを高速で生成する技術を共同で開発したと発表した。これを活用すれば、配信動画の違法アップロード時に、その行為者を簡単に特定することができるため、そうした違法行為の抑止につながるとしている。

開発した技術では、10分の電子透かし入り動画コンテンツを、およそ2秒(ビットレート7Mbps、サイズ約500MB)で生成することが可能といい、実用レベルの高速化に成功している。

電子透かし
(画像はプレスリリース資料より 利用イメージ図)

コンテンツ劣化や開発・維持コストといった課題にも対応
現在、各サービス事業者は、DRMによるコンテンツ保護や、著作権情報およびユーザ情報を埋め込む電子透かしなどで違法流通を抑止しているが、DRMは独自の保護技術の開発と維持に膨大なコストがかかり、一方の電子透かしは埋め込みやエンコード処理に時間がかかるため、ユーザの配信要求ごとに電子透かしを埋め込むことは困難であるなど、いずれも課題が多かった。

今回の技術は、まず1つのコンテンツに対して異なる電子透かしを埋め込み、エンコード処理した動画コンテンツをあらかじめ数種類用意しておく。そして、配信時にユーザ情報に基づいてコンテンツファイルを抽出、再結合して配信するというものだ。単純に任意のフレームで抽出・結合を行うと、絵が崩れたり劣化したりしてしまうが、そうした問題点もエンコード処理や抽出・結合を適切に行うことにより、クリアしているという。

また、動画全体がなくても一部の動画データからユーザ情報を取り出せるようにするため、フレームに埋め込む情報量や再結合前に抽出する動画データ量などにチューニングを施しているそうだ。この結果、数十秒から数分程度の動画があれば、ユーザ特定が可能となったとしている。

この技術開発に用いた映像用電子透かしは、MDISで製品化したもので、動画コンテンツに各種の加工などを行っても、きちんと情報を読み出すことができる耐性を備えているという。なお埋め込みによる画素の変化は、人間が通常認識できないほど軽微なものであり、コンテンツの品質には影響を与えない。

KDDI研究所とMDISでは、今後、動画コンテンツ配信事業者向けのサービスとして早期の商用化を進めるともに、さらなる高速生成化の実現を目指していくとしている。


外部リンク

株式会社KDDI研究所 プレスリリース
http://www.kddilabs.jp/press/2013/1008.html
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