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2024年04月26日(金)
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ソフトバンク、LTE-Advanced対応の衛星通信システムを試作

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ソフトバンク、LTE-Advanced対応の衛星通信システムを試作

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世界に先駆けて開発!災害発生時などでも早期に通信環境を確保可能
ソフトバンク株式会社は9日、第4世代の移動通信方式であるLTE-Advancedに対応した衛星通信システムを世界で初めて試作・開発したことを発表した。今回試作したシステムは、現在地上で利用されている高速通信、LTEおよびLTE-Advancedと同一の通信規格を採用しており、地上ネットワークとの親和性が高い点が特徴だ。これにより電波資源の有効活用と、エリアカバー力の強化が期待される。

ソフトバンクでは、この試作衛星通信システムについて、2014年7月から実験を開始、研究開発を進めてきた。一般に静止衛星を用いた衛星通信システムでは、静止衛星を介した端末・基地局間の伝搬距離が72,000キロと長く、それによる伝搬遅延時間が約0.5秒と通常の地上システムに比べて大きくなってしまうことから、衛星通信システムごとに独自の通信規格が用いられてきた。

しかし、そうしたシステムでは専用の衛星ゲートウエイ局や衛星通信専用端末が必要となり、普及の点で課題がある。一方、今回ソフトバンクの試作したシステムは、標準化の進められている通信規格、LTE-Advancedに準拠したものとなっているため、専用の通信規格を実装しておらず、そのまま衛星通信として利用できるという。

衛星通信システム
将来は同じスマホで地上通信も衛星通信も利用可能に!
ソフトバンクでは、まずLTE-Advancedに対応した汎用基地局と端末に伝搬遅延対策用のパラメータ値を設定するソフトウエアを開発。衛星基地局と衛星通信端末の試作装置を生み出した。

そして、伝搬遅延時間の0.5秒を仮想的に生成するソフトウエアである衛星回線エミュレータと、係留気球無線中継システムで代用した静止衛星を用いて、この試作装置の実証実験を実施。LTE-Advanced対応の端末で、音声通信とデータ通信がいずれも正常に動作し、利用できることを確認することができたという。また、同一端末で衛星ネットワークと地上ネットワーク間でのハンドオーバーが可能であることの確認にも成功している。

このことから、ソフトバンクによると、この衛星通信システムに対応したスマートフォンであれば、将来的に、同じ1台で地上通信端末としても衛星通信端末としても利用可能となり、平常時は地上ネットワークの通信サービスを利用、災害発生時など非常時には衛星通信サービスを利用するといったシームレスな活用が実現されるという。

同社では、今回のシステム開発を通じて得られたノウハウや測定データを活用し、商用サービス化・実用化に向けた準備を加速させるとともに、ワイヤレスブロードバンドにおける通信技術のさらなる向上を図り、電波資源の有効利用を進めていきたいとしている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

ソフトバンク株式会社 プレスリリース
http://www.softbank.jp/corp/group/press/20160609

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