日本の決済・金融市場を変える!次世代プラットフォーム技術の開発へ
株式会社デジタルガレージ(DG)は3日、ブロックチェーン関連技術の開発を進めるカナダのBlockstream Corp. (以下、Blockstream社)と、ブロックチェーン技術を活用した次世代プラットフォームの共同開発や、日本市場向けの新規プロダクト開発について基本合意したことを明らかにした。
今回の基本合意に基づき、昨年7月にデジタルガレージが株式会社カカクコム及び株式会社クレディセゾンと共同で設立したオープンイノベーション型研究開発組織の「DG Lab」で、ブロックチェーン技術を活かした製品開発を加速させていく方針という。
Blockstream社は、ビットコインそのものの開発を手がけてきたエンジニアなど、リードメンテナーとなる技術者を数多く擁し、「サイドチェーン」や「ライトニングネットワーク」といったブロックチェーン関連のソリューションを多数開発してきた企業。その先進性の高さには定評があり、デジタルガレージも昨年2月、投資子会社を通じて同社への出資を行っていた。
ポイントや仮想通貨のリアルタイム交換や地域マネーシステムなどの開発へ
「DG Lab」では今後、Blockstream社の開発したブロックチェーン拡張技術「サイドチェーン」を用い、日本市場にあったプロダクト開発を加速させていく。
具体的には、クレジットカードなどで付与されるポイントや電子マネー・プリペイドといった各種バリュー、仮想通貨などの「リアルタイム交換システム」開発を目指すほか、地域経済を活性化させ消費者のメリットも増やす「地域マネーシステム」、金融商品などの契約・執行を自動化する「スマートコントラクトシステム」の開発を推進させる予定だ。開発にあたっては、AIやセキュリティなどの技術も投入していく。
これらが実現されれば、スマートフォン向けアプリを介し、消費者はポイントや電子マネー、仮想通貨を柔軟に相互交換して活用可能となるほか、さまざまなクーポンの取得・利用、宿泊やイベントにおける優先予約システムなどがよりスマートに利用できるようになると見込まれる。
また小売店や商業施設は、多額のコストを発生させることなく、新規集客やリピーターの醸成を図ることが可能となり、ビジネス展開を行うエリアで地域マネー加盟店同士、相互送客を行うなど消費を活性化、地方創生や消費者への利益還元へとつなげていけると考えられている。システム全体がセキュアで低コストに確立される点もポイントだ。
「DG Lab」では、高いセキュリティレベルと堅牢さを備えることが実証されている、ビットコインのベースとなるブロックチェーン技術の応用に注力しており、まず今回の合意をもととして、エンジニアチームをBlockstream社の拠点であるサンフランシスコに派遣し、同社のエンジニアと、「Elements」と呼ぶオープンソース・ブロックチェーン基盤の共同研究開発を行うという。
成果として創出された実用向けのプロダクトは、「DG Lab」やDG Labファンドの参画企業、業務提携先企業などを通じ、市場展開させていく予定で、すでに試作版の開発にも一部着手しているそうだ。
デジタルガレージとDG Labでは、Blockstream社との共同研究開発を通じ、今後ブロックチェーンの応用が期待されるデジタル資産の安全で低コストな循環を可能とする社会基盤の構築を目指していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)
株式会社デジタルガレージ プレスリリース
http://www.garage.co.jp/ja/pr/2017/02/20170203.htmlBlockstream Corp. ホームページ
https://blockstream.com/