中国におけるAppleの模倣品対策、やはり水面下では行われていた!
Appleが中国などで製造されている模倣品を取り締まる取り組みを説明したメモが先日発見され、WikiLeaksに投稿されたという。現地時間8月30日のCNN digital bizでMark Milian氏が伝えている。
それによると、この発見されたメモは北京の米国大使館が出所で、日付は2008年9月となっているという。今から約3年前だ。メモの中で大使館は、Apple製品の模倣品が増加することに対し、Appleがおこなう対処計画に最新情報を提供して寄与している。セキュリティ管理のため、Pfizerの元従業員Don Shruhan氏とJohn Theriault氏を採用したことも記録されている。Shruhan氏は、アジアにおけるバイアグラの模倣品の厳格な取り締まりを行った実績がある人物だそうだ。
中国におけるApple社製品の模倣に関しては、規模がどの程度かは測りかねるものの、純正品を製造する工場から入手したiPodやiPhoneの製造時の鋳型を利用して作られるという高度な方法が用いられているため、問題として非常に深刻だとも説明されている。
すでに認識は共有されていたものの、避けきれなかったのが現在の事態か?
さらにメモには、中国は事実上、世界のiPodやiPhoneの模倣品の唯一最大の製造元となっており、デバイスの多くは香港で積み替えられて他国に送られているようであることが、税関データから確認されているとも書かれていたという。
小売店で模倣品を見つけたら、サプライチェーンをメーカーとディストリビューターまでさかのぼり、そののち人オンライン販売にも対処するという対策方法が示されているが、中国の公安省に調査をはたらきかけることは、かなり困難な作業になるかもしれないとも触れていたそうだ。
圧倒的に需要に比べApple製品が現地で不足していることも模倣品が氾濫する一因であるが、このように対策が水面下で各所行われていても、昨今の偽iPhoneやショップの登場といった報道が続く現状は防ぎきれなかったということか。
模倣により、税収や職そのものの喪失といった経済的損失が生じるといった主張で、政府と協力して規制を強めていくことも計画されていたようだが、それも有効には働かなかったようだ。
今回明らかになったメモからは、ここ数年にわたるこの模倣品問題の動きがうかがえる。
CNN digitalbiz