WiFiチップメーカー米Atheros Communications社を買収
5日、米Qualcomm社は米Atheros Communications社を32億ドル(約2500億円)で買収すると発表した。
Qualcomm社(Qualcomm Inc.)は米国の携帯電話産業のパイオニア。
Atheros Communications社(Atheros Communications Inc. )はWiFiチップのメーカー。タブレットコンピュータやテレビなどのWiFiデバイスに使うWiFiチップを製造する。Atheros社のチップは、テレビや任天堂のWiFiゲーム機などにも使われている。
Atheros社の2009年度の収益は5億4200万ドル(約430億円)。これは2008年度の収益から4億7200万ドル(約380億円)の増。2010年度の収益は9億2200万ドル(約730億円)を超えると予想されている。
創業者はスタンフォード大学学長John L. Hennessy氏とスタンフォード大学工学部教授Teresa H. Meng氏。創業は1998年。現CEOはCraig H. Barratt氏。
Atheros社株は4日に急上昇し、5日に44.64ドルで引けた。Qualcomm社は今年前半にも買収を完了させる模様。
タブレット人気に対応
米国ではタブレットの人気が加熱している。Apple社(Apple Inc.)のタブレットiPadの売上台数は現時点で計700万台以上。先日Las Vegasで催された国際家電ショー(International Consumer Electronics Show)ではタブレットの新製品が続々出展された。
これらタブレットの多くはWiFiネットワークを介してインターネットに接続する。また最近では、一般の家電でもWiFi機能をもつものが登場している。
Qualcomm社はWiFiテクノロジーで遅れをとっており、同社は今回の買収でこの分野の力を強化したものと思われる。両社はすでに共同で製品開発をすすめているという。

Qualcomm makes $3.2B buy to ride new gadget wave (Yahoo! News)
http://news.yahoo.com/s/ap/20110106/ap_on_bi_ge/us_qualcomm_atheros