Gig Uプロジェクト
TechNewsWorld誌は7月、超高速インターネット回線プロジェクト Gig Uプロジェクトと、それに関連した新しいビジネスについての記事を掲載した。
超高速インターネット回線を大学のキャンパス内や近隣の地域へ提供するプロジェクト、Gig Uプロジェクトに全米29もの大学が参加している。超高速回線を用いた研究開発に役立てる目的の他に、エネルギー、通信、健康分野といった、超高速ネットワークを利用するハイテク産業のスタートアップを誘致する目的がある。
研究室の間で高解像度な画像や巨大なデータをやり取りするためには、超高速回線を必要とするからだ。スタートアップ企業や、開発企業、投資家によりよい環境を提供するために、ネットワークの改善は不可欠である。大学関係者だけでなく、通信事業者の団体や、非営利団体のメンバーも、大学は超高速インターネット回線上での研究活動や経済活動を行う上で、理想的な場所にあると考えている。実際に、大学の研究室や寄宿舎から世界的な企業が生まれている。
新産業を産み出す超高速インターネット
多くの大学ではすでに超高速回線をキャンパス内に整備しているが、問題はキャンパスから一歩でも外に出ると、その環境を利用できないところにある。したがって、スタートアップ企業がキャンパスに隣接していても、大学内部と超高速回線を用いて情報をやり取りすることができない。そのため、Gig Uプロジェクトに加入して、大学の側でも超高速インターネットを利用できるようにする。
一方で、Gig Uプロジェクトが提供する回線は十分であるかどうか疑問とする見方もある。他のより便利なところ、都心部に同様の回線が提供された場合、スタートアップ企業がどちらの回線を選択するだろうか。しかし、大学の雰囲気を好む研究者の存在も忘れてはいけない。
インターネットが出現したころに、医療画像診断にインターネットが使われているなんて誰が想像できただろうかか。超高速回線が利用できるようになると、新しいアプリケーションや、ゲームや医療産業といった、新しい産業を創出する。これからの時代、超高速回線を提供できない大学は研究から取り残されているだろう。
と、インターネットに関する歴史に詳しい技術担当者、Ian Peterはコメントを出している。

The University Community Next Generation Innovation Project
http://www.gig-u.org/