ユーザーの間に戸惑い広がる
米Appleが現地時間7日に開催したイベントで、ついに披露された新型の「iPad」。第3世代のタブレット型多機能端末で、肉眼ではドットが見えないほどの高解像度の画質をもつ点や接続速度の速さなどの魅力は加わっているが、呼び名に対する困惑がユーザーの間で広がっている。
当初は「iPad 2」につづくものになるということで、単純に「iPad 3」とメディアは便宜的に呼んできた。しかし、直前になり「iPad HD」という名称との情報が広がり、鮮明な画質がとくにポイントになる機種だといわれていた。
鮮明な画質が特長という点は当たっているが、結局実際にAppleから発表されたのは「単に『iPad』」という名称。サンフランシスコでのイベント開催中も、なんと呼べばいいのだろうかという疑問を多くの参加者が口にしていたという。
初代との混乱も?!
これでAppleのタブレット端末の歴史をたどると、iPad→iPad 2→iPadとなり、新製品が初代と同じ名称であるという事態になっている。あくまで“新しい”「iPad」なのだと強調するAppleだが、消費者にとっては混乱を生じかねない。
たとえばこの“新しい”iPadを中古で売りに出したいときにはなんと呼べばいいのか、そして今回が“新しいiPad”なら、次のモデルはなんと呼ぶのか?“新新しいiPad”なのか?The New York Timesもそんな疑問を掲載している。
ふたを開けてみれば、呼び名が一番のサプライズだったともいえる今回の新しい「iPad」。高い注目と期待度があったゆえのことともいえるが、名前をめぐる騒動もしばらく続きそうだ。

Apple
http://www.apple.com/The New York Times Business Technology
http://www.nytimes.com/pages/technology/index.html