商標問題で使用にストップか
米MicrosoftがWindows 8およびWindows RTの新ユーザー・インターフェースとして、タブレットにも最適化されたスタイルとして打ち出し、アピールしてきたものの名称「Metro」を、ここにきて消去することが明らかになった。
Microsoft側は、そもそも開発コードネームとして「Metroスタイル」という言葉を使用していただけで、製品発売が近づけば、別のユーザーに広く受け入れられる名称へと移行させる予定だったと強調しているが、実際はそうではないらしい。
米メディアのThe Vergeが現地時間2日の記事で報じたところによると、欧州の重要なパートナーとの協議の結果、Metroの名称使用を中止せざるを得なくなったとする社員向けのメモが存在するというのだ。
新名称は何に??今後のリリースにも暗雲
さらにこのメモには、今週末(米国時間)にも新名称を発表するので、それまではとりあえずこのユーザー・インターフェースを「Windows 8 style UI」と呼ぶようにとも記されていたという。
「欧州の重要なパートナー」というものがどこなのか気にかかるところだが、一部の報道によると、ドイツ・デュッセルドルフのMetro AGではないかともいわれている。Metro AGは世界5位の流通業グループであり、「Metro」という名称を用いる大きな存在であることには間違いない。なお同社の広報担当はコメントを拒否している。
Microsoft側も商標や著作権の問題による変更では?という質問に対し、回答を拒否しており、このメモの「パートナー」についての質問も回答拒否としているそうだ。
このまま「Windows 8 style UI」という名称でいくこととなるのか、はたまた新たな名称がつけられるのか。いずれにしても、これまで「Metro」でアピールを重ねてきただけにその名称を消すのは簡単ではないだろう。
今後に予定される、新たなWindowsプログラム、Windows 8およびWindows 8搭載パソコン、Windows RT搭載タブレット端末などの各種リリースにも、大きな影響を与えることは否めない。

The Verge
http://www.theverge.com/2012/8/2/3216545/Microsoft
http://www.microsoft.com/en-us/default.aspxMetro AG
http://www.metrogroup.de/internet/site/