あきれた事実?Top10すべてがエロ小説
iTunes(米)の電子書籍ランキングで第4位にくい込んだ
「ダイアモンド・クラブ(The Diamond Club)」は、Brian BrushwoodとJustin Youngの両氏による作品(※)だが、実はこの作品、
100%クラウドソース
によるもので、ふたりは「1行も書いてない」という。しかも中身は大量の性描写、内容は何もないシロモノだという。
GEEK SYSTEMが8日、報じたこのデタラメなエロ小説、しかし、この作品にはふたりの強烈な皮肉が込められている。事の発端は、あるときBrushwood氏が、
電子書籍ランキングのトップ10がすべてエロ小説
というあきれた事実に気づき、これなら自分でもできるのではと思いついたこと。
[エロばかり?iTunesベストセラー]
お手軽!視聴者の投稿をつなぎ合わせて完成
そこで、ふたりは自身がホストを務めるポッドキャストで視聴者に小説の一部を投稿するように呼びかけた。その際の条件は、
・表紙は「Fifty Shades of Grey」(後述)を真似る
・ひたすら大量の性描写
・登場人物の職業はトレンディーなもの
の3つ。こうして投稿されたものを、適当につなぎ合わせて「ダイアモンド・クラブ」は完成したという。
作品リリース後、ランキングを上げてユーザーの目につきやすくするために、視聴者に購入(0.99ドル)を呼びかけた結果が、リリース早々の第4位。13日現在も10位にとどまり、星の評価は2,000件超、しかも軒並みの高評価。つまり、購入者は作品がデタラメなものとはまったく気づいていない様子。
この事実を見る限り、iTunesでのランクイン、ベストセラー作家への道のりは実に平坦?ただし、エロ小説ばかりがランキングを席巻したことには理由がある。
[Amazonでも人気?女性向け官能小説]
英主婦に大人気?女性向けエロ小説
イギリスで「Fifty Shades of Grey」という小説が歴代ベストセラーを記録したことが、今回の出来事の背景。しかし、この小説がまた女性向けの官能小説だという。同小説は書籍、電子書籍合わせて530万部を売上げ、「ダ・ヴィンチ・コード」などを抜いて、歴代1位になったという(the guardian、7日報)。
この「Fifty Shades of Grey」人気にあやかろうと、エロ小説が雨後の竹の子のごとく登場したことが、iTunesランキングがエロ一色に染まる原因。そこに一石を投じるがごとく登場したのが、冒頭の「ダイアモンド・クラブ」というわけだ。
ちなみに、「Fifty Shades of Grey」は映画「ハリー・ポッター」シリーズで人気の女優エマ・ワトソンをヒロインに向かえ、映画化されるとのウワサだ(GQ、7月31日報)。
※作品にはPatricia Harkins-Bradleyとのペンネームを使用。

GEEK SYSTEM:Crowdsourced Erotic Novel Hits #4 On iTunes, Trolls
http://www.geekosystem.com/crowdsourced-erotic-novelthe guardian:Fifty Shades of Grey becomes bestselling book ever in Britain
http://www.guardian.co.uk/books/2012/aug/07/GQ:エマ・ワトソン、大ヒット官能小説『Fifty Shades of Grey』映画版でヒロインに?
http://gqjapan.jp/2012/07/31/w_fifty-shades-of-grey-2/