専用プラン登場、競争激化の見込み
米Appleの「iPhone 5」発売に合わせ、同端末が対応する高速通信規格LTEのサービスに、KDDIやソフトバンクモバイルも近く参入する見込みであることが明らかとなった。
LTEサービスはNTTドコモが「Xi」という名称で提供を先行開始しており、その高速性で差別化をはかってきたが、今後は国内通信各社によるLTEサービス競争における激化が広がるものと見込まれる。
KDDIの田中孝司社長は、すでにiPhone 5の発売に伴い、LTEサービスを全国の主要として開始することを明らかにしている。専用の料金プランを設け、通常料金は、NTTドコモと同じ「5985円に設定する」予定だという。ただし、開始キャンペーンとして値下げしての提供も行うようだ。
KDDI、ソフトバンクとも、14日16時からiPhone 5の予約を開始、21日発売としており、14日昼現在では、こうした関連するサービス・料金・キャンペーン等の詳細は、公式には明らかにしていない。
(画像はイメージ)
ソフトバンクモバイルも近く参入、ドコモは価格と速度勝負?
ソフトバンクモバイルも、やはりLTEサービスを近く提供開始する見通しだ。こちらもKDDIと同時期に、NTTドコモ、KDDIと同程度の価格帯で開始されるものと予想されているが、孫正義社長は、販売促進のため、キャンペーンは行うとコメントしており、こちらも割引等の実施が見込まれる。
こうしたiPhone 5の端末の魅力と、後発ながらLTEサービスとを提供することで、攻めるKDDIとソフトバンクに対し、先行するNTTドコモは値下げと通信速度で対抗していくとみられている。
ソフトバンクモバイルのLTE対応、人口カバー率はあまり高くならないとみられるが、KDDIは急ピッチで整備を進めており、25年3月末までに、全国の人口カバー率を96%に高める計画ともしている。実現すれば、NTTドコモの同時期における全国の人口カバー率目標、70%を大きく上回る。
動画や音楽、地図など、大きなデータをサクサクとやり取りできる高速通信、LTEの魅力は高い。各社の収益アップにもおおいにつながるサービスであるだけに、今後の動向が注目される。

KDDI iPhone 5に関するお知らせ
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2012/0913a/ソフトバンクモバイル iPhone 5について
http://mb.softbank.jp/mb/news/contents/NTTドコモ Xi
http://www.nttdocomo.co.jp/service/data/xi/index.html