OPERA研究グループによる続報
アインシュタインの理論、物理学の常識が覆るかもしれないと注目された、ニュートリノが光よりも速い可能性があるというニュース、記憶に新しいところだが、その再実験結果が現地時間17日、インターネット上にも公開された。
これはニュートリノ振動を検証する、国際共同実験OPERAの研究グループによるもので、話題となった光を超える速さの物質が存在する可能性があるという実験結果は、9月22日、同研究グループにより、arXiv.orgで報告された。
第2版となる再実験では、OPERA検出器をさらに高精度化を図って実験。CERN(欧州原子核研究機構)のニュートリノビーム発射地から、約730km離れたOPERA検出器までのニュートリノの速度を測定し、得られた結果を公表している。
やはり今回も速い!今後の研究に注目が集まる
公開された際測定結果では、真空地の光の速度を計算した場合と比べ、ニュートリノの到達時間は(57.8±7.8(stat.)+8.3-5.9(sys.))nsほど、はやく到達したと確認されたそうだ。ちなみに前回の測定結果は(60.7±6.9(stat.)±7.4(sys.))nsだった。(stat.は統計誤差、sys.は系統誤差)
これは、前回の実験結果とほぼ同じで、光の速度に対するミューニュートリノ速度との相対比率が(2.37±0.32(stat.)(sys.))×(10の-5乗)ということに対応するものであり、やはり速いと確認できる。この結果の信頼度は6.2σだそうだ。
再度測定しても同様の確認ができたことは非常に大きな意味を持つだろう。しかし、研究グループも報告に記すように、まだ未知の影響などが考えられる状況であることに変わりはなく、さまざまな面からの研究の継続、発展が望まれる。
OPERA研究結果informationCERN