日本のR&Dセンターで成功、商用化に向け大きく前進
ノキアソリューションズ&ネットワークス株式会社は9月2日、ノキアのネットワーク事業部門(ノキアネットワークス)が、日本のR&Dセンターにおいて、アジアでは初となるTDD-FDD 3キャリアアグリゲーションに成功したことを明らかにした。Qualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologies, Inc. の「Snapdragon X12 LTE modem」を用いている。
この商用モデム製品である「Snapdragon X12 LTE modem」を使用し、R&Dセンター内の無線設備で通信テストを実施。下りピーク速度365Mbps、FDD band 1の20MHzで145Mbps、TDD band 41の40MHzで220Mbpsを記録した。
ノキアはすでに世界初のTDD-FDD 2キャリアアグリゲーションの実証を行っており、今回の成功は将来におけるTDD-FDDコンバージェンスの商用化に向けた道筋において、さらに大きな一歩を踏み出したものだ。同社では、この商用化をリードするノキアのイノベーションを、また同社が卓越した製品ポートフォリオをもつことを改めて示すものであると強調している。
大容量データを用いるアプリでとくに有効
今回通信に成功したノキアネットワークスのソリューションは、LTEおよびTD-LTE向けの「Flexi Multiradio 10 Base Station」を含んだ商用Single RAN Advancedハードウェア、高いLTEサービスエクスペリエンスを実現する、周波数リソースの利用最適化を促す「ロードバランシング機能」、TDDとFDD LTE周波数の複数キャリアを束ねるソフトウェアとなる。
通信事業者がTDD、FDDをあわせて運用、ユーザーにグローバルクラスのサービス体験を提供できるソリューションで、とくに大容量データを使用するアプリにおいて優れた有効性を発揮するという。
ノキアネットワークスは今後、通信キャリアがTDD、FDDをあわせて活用し、ネットワークカバレッジ、容量、スループットの最適化を図ることをサポートしていく方針だ。なお2015年7月時点で、TDD-FDD LTEネットワークは世界17カ所において商用展開されており、全ベンダーのなかで最多となる10カ所に同社が製品提供を行っている。

ノキアソリューションズ&ネットワークス株式会社 ニュースリリース
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