【速報】Apple、最大の変化を謳う「iOS 7」などを発表

米Appleが現地時間10日、注目されていたサンフランシスコでの開発者向け会議「Worldwide Developer Conference」（WWDC）基調講演で、予測されていたiOSの最新バージョン、「iOS 7」などの発表を行った。

すでに数々の予想報道でなされていたように、デザインは非常にフラットでシンプルなものへ変化。iOS 6から大きくイメージをチェンジしている。ホーム画面など基本的な構造は同じだが、全体としてアプリデザインなどが一新され、ロック画面や天気予報画面のバックグラウンドでは、ライブアニメーションが流れるスタイルとなっている。

iOS 7は開発者向けのβ版提供が開始されており、いパンユーザーへの正式版提供は、今秋にも予定されている。提供は無償で、対応機種はiPhone 4以降のiPhoneシリーズと、iPad 2以降のタブレットシリーズ、第5世代以降のiPod touchだ。

UIのデザイン変更だけでなく、新機能の追加も数々発表された。「Control Center」という画面を、画面下からスクロールアップで呼び出すと、Wi-Fi等のオン・オフ切り替えや画面の明るさ調整、音楽プレーヤーの操作、機器連携機能、カメラや電卓のショートカット起動などがスムースに行える。この画面は、どのアプリを利用しているときにも呼び出して使える。

「Notification Center」も改変され、タブ切り替えで今日の通知、すべての通知、不在通知と分類されたものとなり、通知の機器間における同期もサポートされた。

マルチタスク機能の強化も行われ、タスク切り替えの画面がサムネイル表示となったほか、サードパーティアプリに許可される幅も拡大されている。その一方で不必要にバッテリー消費が多くならないよう、制限もくわえられるそうだ。

長年変化がなかった「Photo」も進化し、撮影場所や日時で写真が自動整理されるように。ライブエフェクトフィルター機能が加わり、iCloudやFacebook、さらに今回からiOSにも対応するAirDropなどで共有できるという。

Siriには新しく男性の音声が採用され、各機能のオン・オフ切り替えやTwitter、Wikipediaの検索が可能となった。App Storeは自動アップデート機能サポートとなり、子ども向けアプリのカテゴリーも追加された。

iPhoneの紛失・盗難時に備えた対策も強化されている。従来よりiCloudで提供されていた端末位置検索機能の「Find My iPhone」がよりiOSとの連携を強め、データを消去したり、再アクティベートしたりするときには、Apple IDとパスワードの入力が必須となる「Activation Lock」が採用された。

iCloud関連では、「iCloud Keychain」が新機能として登場し、この機能が各種サービスのIDやパスワード、クレジットカード番号などを記録・保存し、暗号化して保護するという。Safari上でのパスワード生成機能などもある。これはiOSのみならず、Mac OS Xでも利用でき、自動同期にも対応する。

また、今後2014年登場予定の新機能として、「iOS in the Car」という車載システム関連の機能の言及もあった。この機能で、車載システム上でSiriによるコントロールやナビ、通話、メッセージのやり取りが行えるようになるという。

新サービスとして注目されていた、音楽ストリーミングサービスは「iTunes Radio」として発表された。既存のミュージックアプリに組み込まれており、広告表示の代わりに無料で利用できるという。利用はiOSデバイス、パソコン、Apple TVで可能だが、まずは米国のみでの提供開始となっている。

ほかには、Mac OS Xの最新バージョンとなる「OS X Mavericks」の発表、ハードウェア新製品としてMacBook Airと、斬新な形状のMac Pro、無線LANアクセスポイントの「AirPort Extreme」、無線LANアクセスポイント内蔵NASの「AirPort Time Capsule」の発表がなされた。なお、iOS搭載の新デバイス発表は行われていない。



WWDC 2013
https://developer.apple.com/wwdc/

Apple
http://www.apple.com/