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2025年05月18日(日)
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さくらインターネット、経産省の高温超電導直流送電システム実証研究を受託

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さくらインターネット、経産省の高温超電導直流送電システム実証研究を受託

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世界最長の高温超電導直流送電システム
さくらインターネット株式会社は17日、住友電気工業株式会社、学校法人中部大学、千代田化工建設株式会社と共同で、経済産業省の委託事業として、高温超電導直流送電システムの設計・制作・設置・試験をその内容とする、実証研究を2013年3月29日付で受託したと発表した。

高温超電導送電システムは、-196度で超伝導状態となる、高温超電導体を用いた送電ケーブルを利用して、電気を送るシステムで、電気抵抗がゼロとなるため、送電時のロスをほとんどなくすことができるという。これを活かした将来の長距離送電システムを早期実用化するため、北海道石狩市石狩湾新港地域において、世界最長となるシステムを試作し、実系統などから通電試験を行って、技術的・制度的課題を抽出する方針だ。

(資料より全体構想イメージ画像)
超電導送電
長距離送電システムと多様なエネルギーソースを活用する「スマート・コミュニティ」の構築へ
この実証研究は、2013年度に現場建設工事を開始し、2014年度から一部実証運転を開始する予定となっている。事業は、中部大学、住友電気工業が研究開発・蓄積してきた高温超電導や直流送電システムに関する技術およびノウハウ等の治験を活用し、千代田化工がもつプロジェクトマネジメント機能や冷却技術により、システムの構築を行う。さくらインターネットは、直流の電力需要を有する実ユーザーである石狩データセンターを保有しており、このセンターと連携するシステム構築を行って、課題の抽出にあたることとなる。

送電の方式では、交流と直流があるが、交流送電では発生する交流損と呼ばれる損失があるのに対し、直流であればそれがなく、実質抵抗をほぼゼロにして長距離送電が可能であるという。また直流は交流に比べ、ケーブル全体の断面積が小さく、冷却コストも低く抑えられるというメリットもあり、直流が採用されている。

日本の発電所でつくられる電力の4.8%は、家庭に届くまでに送電ケーブルの電気抵抗などで失われており、年間の損失は約440億kWhにも上るという。超電導送電を用いれば、こうした損失を低減することが可能となる。

さくらインターネットでは、北海道は太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーが豊富にあり、今回の事業の成果を活かすことで、北海道を縦断する200km以上の長距離送電システムや、多様なエネルギーソースを活用する「スマート・コミュニティ」の構築が将来的に可能になるとしている。また、超電導送電技術をパッケージ化し、アジアやロシアなどグローバルに展開することや、石狩湾新港地域を世界最先端の超電導技術の発信基地とすることも視野に入れている。

外部リンク

さくらインターネット プレスリリース
http://www.sakura.ad.jp/press/2013/
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