骨伝導技術を活用、視覚障がい者のスマホ操作をサポート
香港科技大学のMBAプログラムでの出会いから生まれたテックベンチャー、Origami Labsは18日、世界初の指輪型スマートデバイス「ORII(オリー)」を開発、発売したことを明らかにした。国内ではヨドバシカメラやビックカメラ、+Style、Amazon、App Bank Storeで購入できる。
「ORII」は、スクリーンフリーでスマートフォンが手元になくても音声通話を行ったり、音声アシスト機能を用いたりすることができるウェアラブル端末。骨伝導技術を活用しており、アプリと連動させた状態で本体を人差し指に装着すれば、耳元にその指を当てるだけで利用できる。専用アプリの対応OSはiOS 10以上、Android 6以上で、いずれもApp Store、Google Playから入手可能だ。
Origami LabsのCEOであるKevin氏の父親は目が不自由で、スマートフォンなどのスクリーンベースなデバイス操作に困難を覚えることが多く、全く新しい何かを必要としていたことから、この「ORII」のアイデアが生まれ、視覚障がい者にとってはもちろん、多くの人にとってより便利に、多様なシーンで快適なスマホ操作が可能になるスマートデバイスに仕上がったという。
大手クラウドファンディングサービスの「Kickstarter」では、目標金である30,000ドルを10倍以上上回る333,619ドルの調達に成功、高い注目を集めるプロジェクトとなった。日本国内でも10月25日から先行販売プロジェクトが展開されたが、390人の予約購入が集まるなど好評を得ている。
スマートでストレスフリー!防水性や音声のクリアさもポイントに
「ORII」は、ごく軽量・コンパクトでありながら頑丈で耐久性に優れ、指輪のように自然なかたちで装着できるため、日常的に用いてもストレスがかからない。ダークナイト、アーマーレッド、スペースグレー、スターダストシルバーの4色によるラインナップで好みの色調が選べ、デザインもスタイリッシュだ。防水性にも優れたIPX7仕様となっているため、装着していることで活動が制限されることも少ない。
接続はDUAL BLUETOOTH 3.0/BLE 4.0により、安定した状態を保つ。ユーザーは「ORII」を装着した人差し指を耳付近に当てさえすれば、骨伝導により通話相手の音声を聞くことができる。内部マイクでこちらからの発話も可能だ。デュアルノイズキャンセリングマイクの搭載となっていることから、周囲の騒音を気にすることなく、クリアな音声環境で利用できるという。
本体両側面にあるボタンのごく簡単な操作で、スマートフォンを取り出すこともなく、SiriやGoogle Assistantなどの音声アシスタントを使うこともできるため、メッセージの送信や受信メッセージの音声読み上げの利用なども可能となっている。
1時間の充電で最大約1時間半の通話が可能、待受時間は48時間となり、基本セットに「ORII」本体のほか、充電用USBケーブル、メタルリング、スクリュードライバー、スタートガイドが付属する。価格は23,800円(税抜)だ。
Origami Labsでは、今後「ORII」の対応機能拡張や端末としての機能向上にも努めていく予定で、“スクリーンレス”でユニバーサルなデバイスの世界を切り拓いていきたいとしている。
(画像はプレスリリースより)
Origami Labsによるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000038599.html