スカイディスクが発表、実証実験参加企業の募集を開始
株式会社スカイディスクは11月2日、低消費電力で広範囲の通信を可能とするテクノロジー「LoRaWAN」を用いたIoTトータルソリューションとなるパッケージ商品「LoRa PoC スターターキット」を発表、実証実験に参加する企業の募集と販売を開始するとした。
「LoRa PoC スターターキット」は、IoTの実現をより安価に、簡単に、スピーディにするためのキットで、必要となるセンサデバイス、通信デバイス、AI(分析クラウド)、アプリを全てセットにして提供するもの。これさえあれば、すぐにセンサを用いたIoTソリューションを構築することができる。
センサデバイスとしては、スカイディスクの「SkyLogger」をセット。この「SkyLogger」は、着脱可能なIoTセンサデバイスとして提供されているもので、14種類のセンサから3つを任意で選択して付けることができる。追加可能なセンサは、赤外線(温度センサ)、3軸加速度、焦電、湿度、照度、ジャイロ、気圧、AC電源、ガスセンサ(CO2)、圧電、磁気、音、接点、GPSとなっている。
手軽な着脱式であるため、高齢者の見守りといった家庭内用途から製造現場の工場センシングなどまで、多様な分野へとすぐに応用でき、コスト削減にも寄与する点が特徴だ。
「LoRaWAN」だから乾電池だけで3年使える!
通信デバイスとしては、「LoRaWAN」の技術を用いた「Skydisc LoRa ゲートウェイ」の屋外用「SD-GW01」・屋内用「SD-GW11」を提供。鉄筋コンクリートのビルまるごと1棟や広大な農園であっても、アンテナ1つでカバーでき、AC電源不要、乾電池だけで3年も使える超省電力な低コストの通信を可能としている。
AI(分析クラウド)は、汎用型人工知能の「Skydisc AI」を採用し、センサで収集したデータなどを蓄積するデータベースとAI基盤を提供、その分析まで実行させられる。
キットにはこのほか、活用分野ごとにデータの可視化が行えるダッシュボードアプリや、LoRaを使ったIoTコンサルティング、セットアップサービスが含まれる。センサデバイスおよびLoRaゲートウェイはレンタルでの提供で、契約期間は2週間~、販売価格は30万円~となっている。
スカイディスクでは活用例として、ハウス栽培を行う農業で、温湿度、照度、CO2などのセンサを用いてハウス内の環境を可視化、訪問頻度の最適化を実行したり、蓄積されてきたデータに基づいた「育成予測」やハウス内の急激な環境変化など異変が起きた緊急時に、モバイル端末やPCへ「緊急アラート」を送信させたりすることができるとしている。
また、物流シーンでは、温湿度、衝撃、GPSのデータ収集を行い、トラック内の環境をリアルタイムで可視化、温湿度変化に弱い食品やとくに壊れやすい物品でも、破損がいつ・どこで。どのような原因により発生するのかを分析、顧客へ安心した配送サービスを最適化して提供できるようになるとした。

株式会社スカイディスク プレスリリース
https://skydisc.jp/topics/201