グローバル卸通信事業者BICSの「フルMVNO」に
日本通信株式会社は16日、同社の欧州子会社を通じて、ベルギーに拠点を置くグローバル卸通信事業者、BICS S.A.(以下BICS)との間で、日本通信が独自のHLR/HSS、GGSN/PGWを保有する「フルMVNO」となる相互接続実現に向け、基本合意書を締結したことを明らかにした。今後、1つの契約を行えば、日本を含め世界中で利用できる独自のSIM提供が可能になる。
BICSはベルギーのプロキシマス・グループの一員で、通信卸・相互接続サービスの提供を行うグローバル・トップ企業。世界各国の通信事業者と提携し、世界で利用できる柔軟性の高いモバイル通信サービスを実現させてきた。
日本通信は、このBICSとレイヤー2で相互接続し、これまで移動通信事業者だけが保有していたHLR/HSS(加入者管理機能)やGGSN/PGW(終端装置・Gateway GPRS Support Node/Packet Data Network Gateway)などで構成されるコアネットワークを独自に構築して利用、欧州市場で定義された「フルMVNO」となる。
今夏までにサービスを開始予定
日本通信では今回の合意により、世界で利用できる独自SIMとコアネットワークの間に、自社の保有する特許メソッドを提供することも可能となり、より安全かつ信頼できる方法で自在に情報を運ぶこと、日本のユーザーにインターネット接続を必要とするさまざまな製品を市場投入するキャパシティを提供することなどができるようになるとしている。
将来的には、BICSの顧客に対し、日本でインターネット接続を利用するための最も汎用性があり、最大のワイヤレスネットワークをもつ日本通信ならではのサービスを、リーズナブルなコストで提供することも計画しているという。
日本通信とBICSでは、相互接続による通信サービスを今夏までに開始させることを目指して取り組みを進めており、自社サービスにモバイルを組み込んで活用、ビジネスの成長を企図する企業ユーザー、とくに自動車市場の顧客をターゲットに展開させていきたいとした。
(画像はBICS S.A. ホームページより)

日本通信株式会社 プレスリリース
http://www.j-com.co.jp/news/1616.htmlBICS S.A. ホームページ
https://bics.com/