「FlashAir」を活かしたIoT向けサービスの開発を支援
株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社は3日、無線LANを搭載したSDメモリカードの「FlashAir」を活用した多様なデバイスにおけるIoT化を推進すべく、専用のサポートオンラインサービス「FlashAir IoT Hub」で提供される機能をプログラムから利用可能とするAPIの公開を開始した。
「FlashAir IoT Hub」のWeb上でしか扱えなかった各種データや機能を、手軽に自社サービスに結びつけ、「FlasAir」を用いたIoTサービスを構築することができるようになる。
「FlasAir」は、無線LAN通信機能を搭載したSDメモリカード。デジタルカメラで撮影した写真やカードに保存されたデータを、その場ですぐ外部のスマートフォンやタブレットなど、各種デバイスと共有できる点を特長とする。
同製品ホームページにおいて、株式会社フィックスターズが運営する「FlashAir Developers」では、開発者向けの技術情報公開を行っており、これをベースにIoT機器や独自の応用システム、サービスを作成していくこともできる。
「FlashAir IoT Hub」は、この「FlashAir Developers」で展開されているWebサービスで、インターネットに接続した「FlasAir」を遠隔制御したり、「FlashAir」を装着したセンサーデバイスなどによって取得したデータをアップロード・可視化したりすることができる。利用には無料のアカウント登録が必要となるが、Yahoo!JAPANやFacebook、Twitterアカウントでのログインにも対応している。
APIでサービスやアプリを手軽に開発
アクセストークンとLuaスクリプトを取得し、「FlashAir」のCONFIGファイルを編集、ステーションモードに設定して無線LANに接続するほか、スクリプトの実行設定やGPIOの設定を必要に応じて行うと登録が完了、利用を開始できる。
なお、デフォルトではサンプル計測値を10秒ごとに送信する仕組みとなっているが、動作確認後、こちらは自由に変更・編集することができる。受信データをグラフ化したり、GPIO入力値を表示させたり、「FlashAir」へ「ジョブ」としてアクション命令を出すといったことができる。
Luaスクリプトの実行やGPIO出力、「FlashAir」からアップロードした画像の一覧表示などにも対応する。画像データは「FlashAir IoT Hub」上でダウンロードすることも可能だ。
こうした「FlashAir」を活用するデバイスやユーザーの登録・管理・認証や、遠隔からのデータ取得・蓄積を可能とするサービスにより、IoT応用を図ることが可能となっていたが、今回のAPI公開によって、開発者はさらに容易に「FlashAir」を用いたWebサービスやアプリの作成を行えるようになった。
APIへのアクセスには、OAuth 2.0で発行されるアクセストークンが必要となっており、開発者はこれとクライアントID、認可コードを用いてサービスやアプリを開発、ユーザーへと提供していくこととなる。
東芝 ストレージ&デバイスソリューション社では、このAPI公開を記念し、「FlashAir」の最新技術情報を提供するセミナーイベント「FlashAir Developers Summit」を開催するという。日時は2月19日13:30~18:00で、会場は日本マイクロソフト株式会社(品川本社)の受付2F、参加を希望する場合は、特設ページからの事前申し込みが必要となっている。申し込み受付は先着順であるため、関心のある人は早めにチェックを。
(画像はプレスリリースより)

株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社 プレスリリース
https://toshiba.semicon-storage.com/「FlashAir IoT Hub」
https://iot-hub.flashair-developers.com/#/?_k=2sxswg「FlashAir Developers Summit」 詳細案内・申し込み受付ページ
https://connpass.com/event/49077/