「Our Story」を活用、F1の新SNS戦略
モータースポーツレーシングのFormula 1(F1)は13日、スマートフォン向けの写真・動画共有サービス「Snapchat」を提供するSnap Inc. (Snap社)とパートナーシップ契約を締結したことを発表した。提携をもとに、デジタルプラットフォーム領域におけるソーシャルメディア戦略を加速化させ、新規ファンの獲得を目指す。
「Snapchat」は、全世界に1億6,600万人以上のアクティブユーザーをもつ人気アプリ。写真や動画のコンテンツを投稿して共有する点は他の類似サービスと同様だが、ユーザーが任意で閲覧可能時間を設定でき、その一定時間を経過するとアプリ上から投稿コンテンツは消滅して見られなくなることを最大の特色として誕生した。
“消える”ことによる心理的負担の軽さから、より自由に楽しい投稿・共有体験が気軽に行える点が好評となり、今日では日々30億以上の“スナップ”が投稿されているという。とくに若年層での人気が高く、日々利用するアクティブユーザーの場合、毎日18回以上「Snapchat」にアクセス、そのプラットフォーム上で平均30分以上の時間を過ごしているというデータもある。
F1とSnap社とのコラボレーションは、今週末のイギリスGPからスタート、以降シンガポール、日本、アメリカ、メキシコ、ブラジル、アブダビ開催のレースにおけるコンテンツ配信を行っていくとされる。
さまざまな視点の“スナップ”がF1 GPのリアルな物語を構成
コラボ配信で用いられるのは、「Snapchat」のDiscoverプラットフォームにおける「Our Story」だ。「Our Story」は、世界各地のイベントや特定の場所において、「Snapchat」ユーザーがアプリを通じて投稿した“スナップ”コンテンツを、Snap社の編集チームがキュレートし、ひとつの“ストーリー”として提供するもの。
F1 GPというイベントに参加しているユーザーらが、さまざまな角度からとらえた動画や写真を“スナップ”として投稿・提供して共有し合い、その場限りで生まれたリアルな雰囲気と興奮を記録した“ストーリー”にまとめて体験可能とすることで、新たな楽しみと価値を創出するとしている。
F1では、テクノロジーと個々の才能が素晴らしい共鳴をみせるスポーツとして、その魅力的な世界にファンを引き寄せるパートナーとともに取り組んでいくことが常に必要であるとし、Snap社はまさにそれを満たす存在で、とくにスポーツの将来を代表するミレニアル世代など若年層に高い人気を誇るプラットフォームを有していると説明、このメディアを通じたリーチを拡大し、さらにファンを獲得していきたいとした。
(画像はFormula 1公式サイトより)

Formula 1 プレスリリース
https://www.formula1.com/