通信機能仕様を「プロトコルライセンス」で提供し、幅広い新規開発通信モジュールに対応
さくらインターネット株式会社は9日、IoTプラットフォームサービス「sakura.io」の通信機能の仕様を新たに「プロトコルライセンス」として提供開始することを決めたと発表した。
「sakura.io」は、さまざまな“モノ”がデータの送受信を行うための通信環境や、収集したデータの保存、連携処理といった一連の必要システムをワンストップで提供するIoT向けのサービス。ユーザーは、オリジナルで開発したプロダクトに、提供される「さくらの通信モジュール」を組み込みさえすれば、手軽にIoTサービスの提供を行えるようになる。
安全性・安定性を確保した通信環境や、データの保存・分類に必要なクラウド環境の構築・運用を自ら手がける必要がなく、SIMもモジュールに組み込み済みとなっていることから、別途SIMの購入・契約を行う必要もない。通信モジュールから送信されるセンサーデータは、インターネットを経由しない閉域網を通じてプラットフォーム内に保存されるため、セキュリティ面も安心だ。通信モジュール1台あたり、月額60円からという手頃さも魅力で、すでにサービス提供が開始されていた。
しかしリリース後、利用を検討する開発者・企業などから、サイズやデザイン上の問題で、プロダクトに「さくらの通信モジュール」を組み込むことができず困っているといった声も寄せられていたという。
ニーズに応えて柔軟性アップ!
そこで今回、新たに「プロトコルライセンス」での提供も開始し、「sakura.io」の仕様にそって、ユーザーがそれぞれプロダクトへの組み込みに最適な通信モジュールを開発できるようにした。
サービス提供方法で「プロトコルライセンス」を選択すると、「sakura.io」用のSIM、プロトコル仕様書、サンプルコード/サンプルハードウェアといった「sakura.io」の通信機能仕様を提供してもらえる。ユーザーはこれをベースに、ソフトウェアへ「sakura.io」接続機能の組み込みを行えばよい。
この「プロトコルライセンス」導入企業第1号として、賃貸物件向けスマートロックを開発する株式会社tsumugが「T!NKシリーズ」への採用を決めている。同社では2018年初頭にも同シリーズ製品にこれを組み込み、出荷を開始する予定だ。
さくらインターネットでは、今回の「プロトコルライセンス」提供を通じ、より幅広いユーザーに「sakura.io」を活用してもらい、IoT領域でのアイデアをカタチにする活動を支援していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)

さくらインターネット株式会社 プレスリリース
https://www.sakura.ad.jp/「sakura.io」
https://sakura.io/service/