錘を地表面に置くだけ
2021年9月9日、戸田建設株式会社(以下 戸田建設)は、GMD(Ground Mass Damper)工法を国土交通省の新技術情報提供システムMETIS(以下 METIS)へ登録したと発表した。
この技術は、各種土木工事や主要道路交通で発生する振動を低減する技術であり、高価な緩衝材や専用装置を用いず、錘を振動の影響を受けては困る施設のそばに置くことで、振動を抑制するものである。
工事の振動要因は、振動源と伝搬経路の2つが存在する
工事を行う上で、振動抑制のカギとなるものが2つあり、1つ目は振動源で発生する振動自体を低減させるもので、低振動の機械を使い丁寧に施工する必要があるが、同時に施工スピードも落ちるため工期短縮が難しい。
2つ目は、本工事前に地盤改良工事、つまり伝搬経路を揺れにくい地盤に加工する方法があるが、予備の工事ということでコストが高くなる欠点があった。
今回は、2つ目の振動伝搬経路に着目し、錘の慣性運動による相反する動きを利用し、振動を抑制するものである。
こちらは、実際の工事現場で用いられる、鉄骨などの建設資材を重量物として流用することで賄えるため、新たな費用投資が不要でありコストと工期の削減が期待される。
(画像はプレスリリースより)

戸田建設株式会社
https://www.toda.co.jp/news/2021/20210909_002966.html