購入後も車が進化する！「KINTO FACTORY」開始へ

トヨタ自動車株式会社（以下、トヨタ）と株式会社KINTO（以下、KINTO）は21日、顧客がすでに購入した車両について、その後の技術革新により、ソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムが誕生した際、それらをタイムリーに反映させる新サービスを開始すると発表した。

まずは2022年1月下旬にも、該当車種を購入済みの顧客を対象として、一部メニューを追加購入できる「KINTO FACTORY」を立ち上げるという。

KINTOは、トヨタグループとしてグローバルに展開する車のサブスクリプションサービスの国内提供を中心に担っている企業。2019年に設立され、トヨタの金融系子会社であるトヨタファイナンシャルサービスなどが出資している。

近年の車は、コネクテッドカーとしてICT端末たる機能を有するものとなるなど、さまざまな進化を日進月歩で続けている。ADAS（先進運転支援システム）や電動化における技術革新も目覚ましい。

こうした優れた技術が次々に誕生する一方で、一般顧客が車を購入し、その1台を保有・利用する期間は長期化傾向にもあるため、技術の進展と、実際の社会で顧客が乗車する車にそれが反映されるまでのタイミングとの間に、大きなギャップが生じる事態ともなっている。

そこで、トヨタとKINTOでは、こうした状況を変えるべく、すでに購入済みの車両に、その後の技術革新に合わせ新しく登場した機能やアイテムをタイムリーに反映させ、買い換え・乗り換えを行うことなく、手持ちの車を最新状態に進化させる仕組みを作ることを考えた。

今回のプロジェクトでは、トヨタが最新技術の開発を、KINTOがその技術を顧客に届けるプラットフォーム運用の役割を、それぞれ担う。

車を進化させる方法として、具体的には3つのアプローチメニューが挙げられている。

既存車の基本性能を向上させる安全機能など、新機能を後付けで搭載する「アップグレード」、経年劣化で傷んだ内外装のリフレッシュやアイテム交換などを行う「リフォーム」、そして顧客が運転する際のデータをもとに、それぞれの個性や好みに合わせ、車の設定を最適化する「パーソナライズ」の3つだ。

第1弾となる来年1月下旬頃からの「KINTO FACTORY」では、このうちの「アップグレード」と「リフォーム」における一部メニューを提供していくという。

予定されているメニューは、「アップグレード」として、駐車時などの低速走行時に対象を検知した際、警報と衝突被害軽減ブレーキの自動制御で対応する「パーキングサポートブレーキ（静止物）インテリジェントクリアランスソナー」の後付けや、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラートの後付け、パワーバックドアのキックセンサ追加などがある。

また「リフォーム」では、傷みやすいシート表皮やクッション部分の交換をはじめ、ステアリングホイールの本革への交換などにも応じるとされる。

対象車種はアクア、プリウス、プリウスα、アルファード、ヴェルファイア、LEXUS UX、LEXUS NX。詳しい対象年式はサービス開始時に公式ページで発表されるものとなっている。

対象車種を保有する利用希望者は、施工対応店舗に足を運び、希望するメニューを購入する。なおこうした「KINTO FACTORY」のメニューは、技術進展が続く観点から、将来的に1回ごとの購入形式だけでなく、継続利用を想定したサブスクリプション形式にしていきたい方針という。

トヨタとKINTOでは今後、利用状況などを踏まえながら車種や施工店舗の順次拡充を進め、国内のみならず海外でもサービスの展開を検討していくともした。

（画像はプレスリリースより）




トヨタ自動車株式会社　プレスリリース
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36483427.html