コラーゲンを使うことで骨再生に寄与
2022年5月27日、東洋紡株式会社は、ストローマン・ジャパン株式会社および株式会社モリタを介し、コラーゲンを使った人工骨を2022年6月から出荷、販売すると発表した。
製品名は「ボナーク」となり、リン酸オクタカルシウム(OCP)とコラーゲンからなる複合体であり、欠損した骨の再生に寄与するものである。
なお、現在のところ使用箇所としては、欠損した上下顎骨やインプラント植立を含む部分のみの骨再生治療に使われる予定。
コラーゲンを利用した人工骨のメリット
以前から人工骨の研究は行われており、金属やセラミックス、カルシウム、ハイドロキシアパタイトを使ったものが研究されてきたが、長期で子供に使えない、手術で使いにくい、再生されないなど欠点も多く、解決するのも難しいものだった。
しかし、2001年にハイドロキシアパタイトとコラーゲンを混ぜることで骨の再生が進むことが発見されてからは、コラーゲンを骨再生の材料とした人工骨の研究が盛んになる。
今回の販売開始となった製品は、60件の治験を行い有効性と安全性が確認されたものであり、今後は顎裂治療における保険適用を目指す。
(画像はプレスリリースより)

東洋紡株式会社
https://www.toyobo.co.jp/news/2022/release_1331.html