「NVIDIA ACE」を活用した国内初のサービスを実現
楽天証券株式会社(以下、楽天証券)は11日、米・NVIDIA Corporation(以下、NVIDIA)が提供する「NVIDIA ACE」を用いた国内初のサービスとして「投資相談AIアバター」を開発したことを発表した。
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、デロイト トーマツ)の支援を得て進めたもので、2024年1月14日開催の「楽天証券 新春講演会 2024」で、来場者に体験の機会が提供されている。楽天証券によると、今後一般顧客への正式リリースを行う方針という。
「NVIDIA ACE」とは、正式名称を「NVIDIA Avatar Cloud Engine」というツール。骨格や筋肉まで再現する、リアルな人間の3Dアバターモデルを開発・構築できるもので、ゲームやチャットボット、デジタルツイン、仮想世界などに導入する、インテリジェントでインタラクティブなアバターの作成をサポートする。
今回の開発に協力したデロイト トーマツでは、この「NVIDIA ACE」を用いた、小売店・レストラン・販売代理店などカスタマーサービス事業者向けのソリューション「Quartz Frontline AI powered by NVIDIA」を生み出しており、同ソリューションと、楽天証券が提供する生成AIチャットサービス「投資AIアシスタント(β版+プラス)」を連携させることで、「投資相談AIアバター」が誕生した。
人間らしい振る舞いと回答でよりリアルに
「投資相談AIアバター」は、投資に関する素朴な疑問など、ユーザーからの音声による質問に対し、人間らしい対応を示しながら、日本語の合成音声で適切な回答を返す、アバターサービス。
話しかけた声にリアルタイムで聞き耳を立てる仕草をしたり、回答音声と一致した口の動きを見せたりするといい、これまで以上に自然で高度な会話型の相互コミュニケーションで対応していくことができる。
正式リリース後は、ユーザーが自らの資産形成に関する疑問・質問を、この「投資相談AIアバター」を通じ、いつでも手軽に解決するといったことが可能になるとみられている。
楽天証券によると、「NVIDIA ACE」を活用したインタラクティブなコミュニケーションを可能とするAIアバターサービスを個人向けに開発・提供するのは、これが国内初の事例になるとされ、その点でも注目を集めている。
楽天証券では、これまでも業界初の生成AIによる顧客向けサービス「投資AIアシスタント(β版+プラス)」を昨年の7月19日から試験運用として提供を開始するなど、最先端技術を活かした仕組みを、業界に先駆けて開発・提供してきた。
生成AIをはじめとする先端技術を証券ビジネスに活かしていくための研究・開発を目的とした「楽天証券AI・データ&ヒューマンラボ」を2023年8月に新設するといった取り組みも行っている。
今回の「投資相談AIアバター」も同ラボの活動の一環で生み出されたものとされ、今後も顧客に寄り添った、最先端技術によるサービスを積極的に開発、拡大させていきたいとした。
(画像はプレスリリースより)
楽天証券株式会社 プレスリリース
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