アジア大手の老舗と国内ベンチャーが提携
中小企業向けのクラウド型認証サービスを提供するベンチャー企業、株式会社SingleID(以下、SingleID)は11日、次世代型に強化したネットワークセキュリティを確立すべく、株式会社パイオリンク(以下、パイオリンク)と戦略的OEMパートナーシップ契約を締結したことを発表した。
あわせて両社のテクノロジーを活かした新製品の提供も開始する。販売開始は10月16日の予定となっている。
パートナーシップをもとに、SingleIDのクラウドRadius認証技術がパイオリンクのネットワーク機器に統合され、これまで以上に強固なネットワークセキュリティを実現できるようになるとされる。
「SingleIDクラウドRADIUS」とは、SingleIDが開発・販売する認証サービス。Wi-Fi利用時に電子証明書によるユーザー認証を実施することで、手軽に強固なユーザー認証を確保、不正アクセスを防止する。
これまでのWi-Fiユーザー認証では、一般にハードウェア型の認証サーバが必要だったが、クラウドベースのサービス提供でこれが不要となり、運用管理の負担軽減やコスト削減も叶うようになった。
パイオリンクは、韓国を拠点とするテクノロジー企業の老舗。アジア市場では最大手のネットワークソリューションプロバイダで、企業や公共機関向けの高品質なネットワーク機器提供などに実績がある。近年は、クラウドデータセンターの最適化ソリューション開発に力を入れてきた。
一方のSingleIDは、日本のテクノロジーベンチャーで、主に中小企業が活用しやすいよう、認証サーバや認証プロトコルを統合した個別構築不要のクラウド認証サービス「SingleID」の開発・提供を手がけている。
より安全なオンライン環境を中小企業にも
今回のパートナーシップ締結により、パイオリンクはSingleIDの認証技術を「PIO-ID(パイオアイディ)」というブランド名によって広く提供していくという。
また、パイオリンクのリセラーは、製品のTiFRONTセキュリティスイッチ、TiFRONT-APとPIO-IDを組み合わせることにより、簡単に認証機能を強化することが可能となる。
よって顧客に提供されるCheckPointやFortiGateのリモートアクセス、各社無線LANの認証も「PIO-ID」と連携させられるようになり、中小企業を狙うランサムウェア攻撃などの脅威を無害化していけると期待されている。
AIを活用したサイバーセキュリティプラットフォームのプロバイダであるチェック・ポイント・ソフトウェアテクノロジーズも、Quantum Spark、Harmony SASEで「PIO-ID」の設定をサポート、同社製品と「PIO-ID」の連携により、強固な認証体系の構築でユーザーのコンプライアンス強化、セキュリティ強化を進めていくとした。
2社のパートナーシップにより、SingleIDの技術がパイオリンクの広範な製品ラインへと組み込まれるものとなり、今後は広く国内市場でも展開されることが見込まれる。
両社は今後も協力し、新たなソリューションの開発・提供を進めていくとするほか、中小企業向け市場へのイノベーション推進に努めるとし、2年以内に韓国市場を皮切りとして広域アジア市場への進出も図っていくとした。
(画像はプレスリリースより)
株式会社SingleID プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000091825.html