経産省スタートアップ支援プログラムでインドへ進出
AIやロボット技術を活用したスマート農業のパッケージ販売を手がけるスタートアップ、AGRIST株式会社(以下、AGRIST)は17日、経済産業省(JETRO)のスタートアップ支援プログラム「J-starX」に採択され、インド市場への進出を決めたことを発表した。
インド・ベンガルール、ハイデラバードなどで実施される現地渡航プログラムへ参画し、市場調査や大学との交流による産学提携の模索、現地パートナー開拓などを進めていくとしている。
「J-starX」は、経済産業省が国内からグローバルに活躍するスタートアップを育成していくため、官民連携で支援すべく設けている専用プログラム。審査を経て選出されたスタートアップがサポート対象になる。
AGRISTはテクノロジーによる農業課題解決を目指し、100年先も続く持続可能な農業を実現するため、AI搭載の自動収穫ロボットの活用などスマート農業の全国展開を進めているスタートアップ企業。AI農業プラットフォーム「AGRIST Ai」の構築も進めるなど、その取り組みは大いに注目を集めている。
サービスの提供を通じ、農業界の人手不足や高齢化など喫緊の問題解決を図っているほか、将来的にはデータ農業を活かした世界の食料課題解決も目指していきたいとする。今回のインド市場進出もその一環として位置づけられた。
日本発のスマート農業を世界へ
AGRISTでは、まず2月17日~22日にインド・ベンガルール、ハイデラバードで開かれる「J-starX」の現地渡航プログラムに参加、印日企業やエコシステムの関係者、ビジネス連携候補先とのネットワーク構築、現地の市場調査、ハイデラバード大学との交流、農場視察と現地パートナー開拓を図っていく。
AGRISTのスマート農業は、AIによる営農支援システム「AGRIST Ai」と収穫ロボットを組み合わせたもの。「AGRIST Ai」は、作物の生育データや環境データを速やかに解析し、最適な栽培管理の提案や収穫時期の予測、施肥・灌水計画の提案などを出力する。
収穫ロボットは、農場内を自動移動しつつ搭載したカメラやセンサでデータを収集、AIと連携して作物の成熟度を判定、最適なタイミングで収穫作業を実行する。
この仕組みにより、農業従事者の負担は大きく軽減され、手間のかかる収穫作業が効率化されるほか、栽培物の品質も向上させやすくなる。こうして農業経営の最適化が導かれるというわけだ。
AGRISTでは、今回のプログラムを通じインド市場への理解を深め、現地パートナーとの連携を強化、アグリテックの現地普及を加速させていくとする。
将来的には自社のAIロボットをインドの農場に導入してもらい、収穫量向上や農業従事者の負担軽減に貢献、世界トップクラスの人口を抱える同国の食料問題解決に、また世界の農業の未来開拓に寄与していきたいとした。
(画像はプレスリリースより)

AGRIST株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000050444.html