地震発生リスクの評価技術実用化に向け、最新AI技術の特許出願を実施
千葉大学関連のスタートアップであるHiSR株式会社(以下、HiSR)は10月30日、電離圏や大気、地震活動などの異なる観測データを統合、深層学習によって共同学習し、地震発生リスクを推定していくAI評価技術に関し、特許出願を行ったと発表した。
地震発生リスクの評価はきわめて困難だが、過去の地震活動に基づく統計的な手法に加え、地球物理学的な観測情報を活かす研究などが進められている。HiSRでは、異なる物理現象を捉える複数の観測データをAIによって深層統合し、地震発生リスクの評価を実行、社会での活用を促していくサービスの実用化に向け、研究開発を進めてきた。
今回、特許を出願した独自技術は、電離圏におけるGPS-TEC、電離圏攪乱、衛星観測データといった情報のほか、大気・気象面の気温、水蒸気量、大気微小変動、気象衛星データなどの情報、地震活動関連で地震の発生履歴や地殻変動、地震波形データなどの記録、宇宙天気データとなる太陽フレアや太陽風、地磁気活動、宇宙環境データなどの情報と、多様なデータを活用し、AIの深層学習によって、異種データ間の時間的・空間的な関係を共同学習するもの。
従来の個別指標に基づく解析に加え、異種観測データを組み合わせることにより、より精度の高い地震発生リスク評価として利活用できるレベルの情報へ検証を重ねていく取り組みを進めている。
今後は実証実験などで実務適用可能性なども検証予定
AIによる各種データの時空間統合が進み、深層学習による特徴抽出、地震発生リスクの推定が可能となれば、社会的な寄与は各方面で大きいと考えられる。
研究・学術的利用はもちろん、企業のBCP・リスク管理や、インフラの防災・適正運用、自治体の防災対策計画への反映、早期リスクの反映で備えを充実化させる一般の安心・安全向上など、多様な社会活用が見込まれる。
HiSRでは、そうした将来に向け、研究成果の学術論文による公表を進めるとともに、保険・電力・社会インフラ関連企業などへ向けた地震リスク評価サービスの提供事業を実用化させることを目指していく方針だ。
今後は企業や研究機関との実証実験を通じ、予測性能、運用上の信頼性、実務への適用可能性なども検証していく予定とした。
(画像はプレスリリースより)

HiSR株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000181724.html