カナダでは、カジノへ出向くより、ウェブサイトでギャンブルをする傾向が強くなっているようで、カナダのギャンブル産業が危機感を抱いている。
カナダギャンブルサミット
カナダのギャンブル協会によると、カナダ人は、今日では年間10億ドルをオンラインギャンブルに費やしている。しかし、同国では民間の賭博ウェブサイトが違法であるため、この10億ドルのほとんどは海外企業に流れることになる。
カルガリーでの第14回定例カナダギャンブルサミットでホストであるギャンブル協会の広報担当のポール・バーンズ氏は、産業と政府が協力して環境を整備する必要があると主張した。
カナダではオンラインでのギャンブルは、州政府が所管する宝くじの機関が運営するものしか認められていないからだ。
ギャンブルサイト合法化による子供への悪影響は?
しかし、カルガリー大学でギャンブル中毒を専門にするデビッド・ホジンス氏は、民間のギャンブルサイトを合法化すれば、子供をギャンブルに引き込むことになるのではないかと懸念している。
確かに子供への影響は考慮されなければならない問題である。ギャンブルを始める年齢が低ければ低いほど、問題を起こす可能性が高くなるということを知っておく必要がある。
州の税収減は食い止めたい
そういった点に配慮した上で、州の重要な収入源となっている産業を保護することは必要である。特にアルバータ州ではギャンブル産業からの税収が産出する油砂からの収入より多かったからだ。
また、今回のギャンブルサミットで報告された世論調査結果によると、カナダ人の大部分が、ウェブサイトで賭けをするのが国内では違法だということに気づいていないという。
多くの人が、インターネットギャンブルが合法だと誤解しており、政府が管理しているものと思っているようだ。
現実に即した解決策に期待
バーンズ氏は次のように考えている。
「各州が有効な解決方法を模索し、数年以内に国内基盤のオンラインギャンブルを構築することが現実的である。」

Casinos worry as betting goes online
http://www.cbc.ca/canada/calgary/story/2010/04/28/calgary-gaming-casino-summit-online-gambling-alberta.html