WiFi団体とPLT団体が提携
Wi-Fi AllianceがHomePlug Powerline Allianceと共同でWiFi通信が可能なPLT通信キットを作る協定に署名したという。
Wi-Fi Alliance (ワイファイ アライアンス)は無線LAN製品の普及を目的とした業界団体。WiFi製品の認証やWiFiブランドの普及活動を行なっている。 加盟企業は300社を超える。本拠地はテキサス州オースティン。
HomePlug Powerline Alliance(ホームプラグ・パワーライン・アライアンス・インク)は電力線通信の標準化を推進する業界団体。スマートグリッドの仕様策定を目的に設立された。現在、加盟企業は75社を超える。
電力線通信(PLT、Power line telecommunications kit)は送電線を使って通信を行うシステム。今回の協定の目的はこのPLTをWiFi通信に拡大する事。
あらゆる空間がWiFiスポットに
このシステムが完成したら、コンセントにつないだ電力線通信デバイスから部屋にあるWiFiデバイスに無線を飛ばす事が出来るようになる。つまり全ての部屋がWiFiスポットになる。またこのシステムはスマートグリッドアプリの通信システムの規格となるという。
WiFi電力線通信システムは2.4GHzの通信帯域を使って通信を行う。この帯域で通信を行うために免許は必要ない。しかしこの帯域を使った通信は非常に利用者が多くトラブルも多い。特に住宅が木造でない場合、壁の内側にストレスがかかる。
電力線通信が使う通信帯域は周波数が非常に低い通信帯域。この帯域はまだ利用者が少ない。しかも電力線通信による通信は電波ではなく電力線を使うので免許の必要がない。
しかし問題はある。情報漏洩の可能性だ。現在電力線を使った通信にはデータを保護する機能がない。だから信号が漏れる可能性がある。また、通信に使う周波数が非常に低いと、ラジオハムの電波と混線する。しかし上げすぎると航空機通信やRadio 4と混線して情報が洩れてしまう。
このあたりが現在のハードルだろう。

Wi-Fi strikes alliance with mains networking tech (The Register)
http://www.theregister.co.uk/2010/11/03/wi_homeplug_alliance/