市長がハマった!行政こそFacebook
佐賀県武雄市が8月1日正午をもって、市の公式ページをFacebookページに完全移行を完了させた。地方自治体としては異例の試みだ。現在2日時点で、旧の公式ページURLにアクセスしてみたが、直接武雄市のFacebookページが表示された。市長の部屋など、旧ページ内のコンテンツでは、トップに「武雄市役所ホームページはFacebookに移転しました」のメッセージが表示される。
武雄市の樋渡市長は日本ツイッタ―学会会長兼日本フェイスブック学会会長でもあり、以前からFacebookやTwitterを愛用。これまでも市職員や市民とのコミュニケーション促進のため、積極的にこれらを利用してきた。当初、Facebookではアカウントを持っていないとページが閲覧できなかったため、“市民全員が見られないのは、市のホームページとしてよくない”ということから、完全移行には反対もあり、検討されてきたが、そのなかでFacebookの仕様変更があり、アカウントを取得しなくても閲覧可能となったため、それならば、と今回の実現に至った。
使い方が分からない市民にはサポートも
移転後のFacebookページでは、コンテンツも一新。観光情報や食育にも力を入れている。移行作業を担当したSIIISの杉山氏によると、万が一Facebookのサーバが停止しても、市のデータは消えないという。
移行予定の旨、発表されてから、ネットでも心配される声が多く上がっていたFacebookのアクセシビリティについても、文字の表示を大きくする機能をつけたり、音声読み上げソフトにも対応させることでカバーしているそうだ。
使い方が分からない市民へのサポートも用意している。市長は
「Facebookの『いいね!』ボタンやコメント機能によって、市の各施策に対する市民の反応が目に見えるようになった。また、HTMLなどを打つ必要なく、全職員が市民のコメントに対してレスポンスできるようになった。行政こそがFacebookを活用して市民とのつながりを強化していくべきだ」
と述べる。
東日本大震災被災者にFacebokページ上で募金できる“募金ページ”も設けている。クレジットカード決済で1口500円からの募金が可能だ。被災地へメッセージも届けられる。
市の公式ページをFacebookページへ…新しい市政広報のカタチとして、今後注目されるだろう。

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武雄市役所・
ITmedia(市長コメント引用元)