7インチ、250ドルで発売?
米Amazon.comの新タブレット端末がいよいよ発売へと動いているようだ。米メディアTechCrunchが現地時間2日、写真付きの記事で詳細を伝えている。それによれば、当初予想されていた7インチモデルと10インチモデルのうち、7インチモデルだけが11月にも発売されるという。
10インチクラスのタブレット端末はiPadの独断場となっており、7インチモデルのみの発売は賢明な判断、とTechCrunchも指摘する。ユーザーは寝転がって読めるような小型のタブレット端末、またカバンの中に放り込んで邪魔にならないサイズの、iPadより小さなものを望んでおり、このAmazonの新端末が重要な製品となるに違いないとも報じた。
また気になる価格は250ドル、発売後1年が経過したiPadの最安モデルの半額程度になるという。この点でも安いデバイスを望む消費者に強く支持されることが予想されている。
後方からの参入でライバル追い越し、さらにAmazon提供サービスを強固に
製品名は「Kindle Tablet」になるとみられるこの端末は、Kindleとしては初のフルカラースクリーン。先のTechCrunchの同日追加された別記事で詳細触れられているが、マルチタッチが可能で、本体にはハードウェアボタンはないという。
一般的なAndroid端末とはかなり異なる性格のものでもあり、GoogleのAndroidマーケットはアプリストアとしてなく、Amazon Appstoreを採用する。Amazonのオンラインストレージ「Cloud Drive」、クラウドミュージックサービス「Amazon Cloud Player」、VODサービスの「Amazon Instant Video」、電子書籍リーダーである「Kindle app」が用意され、強固に同社のサービスが統合されているようだ。
カメラはなく、内蔵メモリは6GBではないかとみられ、外部メモリースロットは搭載せず、microUSBポートが搭載されているという。実機を確認したというこの報道では、現時点ではWi-Fiモデルのみを確認したものの、3Gモデルも検討されているという情報を得ているとしている。
Appleが参入していない7インチモデルのタブレット端末。他社の複数に発売されている製品はあるものの、機能強化版のKindleといえるこのAmazonの新端末は、すでにKindleが一つのブランドとして支持を得ているだけに、後方参入でライバルを圧倒的に追い越してしまうのではないかとの見方もある。
厳しい戦いが予想されているタブレット端末市場だが、やはりAmazonの新端末への注目度は高い。
TechCrunch(Photo付記事)TechCrunch(追加記事)Amazon.com