木簡に書かれた人名専用データベース
その昔、南都と呼ばれた奈良。そこに眠るおびただしい数の文化遺産を研究する機関「
奈良文化財研究所」は、13日、併設のサイト「
木簡ひろば」に「
木簡人名データベース」を公開した。これは、出土した
木簡に出てくる
人名を集めたデータベースで、人名や人物の活動時期によって、検索が可能。
東京大学史料編纂所と
奈良文化財研究所が共同で開発した。
人名は飛鳥~奈良時代に書かれたもので、その数は延べで約9800人分。複数の名前や、異なる表記のある同一人物は、できるだけ「
標準化」した名前で一人分の見出しにしてあるなど、細かい配慮がなされている。
今も作られる木簡
そもそも「
木簡」とは何か?「
木簡ひろば」の解説によれば、「
木簡」である条件は
材料が木であることと、墨で字が書いてあること
のみ。木は板でも丸太でもよし。では、その「
木簡」が果たして全国でどれくらいの数があるのか。「
木簡ひろば」の答えは明快。
わかりません。
やや拍子抜けだが、理由がある。卒塔婆も木簡であって、現在でも作られ、また廃棄もされてゆくからだ。ただし、発掘調査によって見つかった「
木簡」に限れば、その数は
32万点だという(山本崇氏の調査による)。
なかなか、マニアックな「
木簡」の世界。一度、「
木簡ひろば」をのぞいてみては?
木簡ひろば木簡ひろばニュースリリース
木簡人名データベース公開しました!奈良文化財研究所