オーリッドが提案する「オーリッドカイバー」
オーリッドは、7月9日まで東京ビッグサイトで開催された「第15回国際電子出版EXPO」において、自社展示ブースで「オーリッドカイバー」のデモンストレーションを行った。このオーリッドカイバー、クラウドコンピューティングと人の手による多重チェックを組み合わせることで、どんな手書き文書でも100%の精度でデジタル化するというサービスだ。
使い方はこうだ。ユーザーはまず、手書き文書やメモ、会議のホワイトボードなどの写真等をオーリッドのクラウドに送信する。すると、同社がまず写真やスキャンデータを光学式文字読み取り装置でデジタル化し、つづいて判定オペレータがその結果をチェックする。さらに在宅オペレータによる多段階入力、センターオペレータによる最終チェックと人を介してチェックを重ね、デジタルデータとして最終的に納品、となる。
「ヒューマンクラウド」でこその100%
オーリッドではこの多数の人の手を介するチェックの仕組みを「ヒューマンクラウド」と呼んでいる。これによってこそあらゆる文書を間違いなくデータ化できるという。
しかし、人の手を介するとなると、大事なビジネス文書、個人情報や企業内部の情報漏えいは大丈夫なのか。この点に関しては、オーリッドによると、むしろヒューマンクラウドの仕組みは、そうした情報漏えい対策にも有効なのだという。というのも、文書のチェックや修正の際には、単体では意味をなさない形に分割して複数のオペレータに担当させるため、仮に悪意のあるオペレータがいても、「特定文書の情報をまとめて入手することは仕組み上不可能」なのだという。
複雑で、かつ丁寧な作業なため、時間がかかりそうに思うが、その点は驚くほど速い。名刺などなら1枚当たり90秒程度、B6サイズにびっしり書き込んだ手書き文書でも5分程度で完了するという。これなら便利に利用できそうだ。
料金は用紙サイズなど制限がない「レギュラーカイバー」で、最も安いプランが7件350円から。定期的に利用するユーザーには会費を払う代わりに単価がさらに安くなるプランや、より速く納品を可能にするオプションプランなどもある。すでにサービスは開始されており、関心のある人はチェックしてみてほしい。
O-RID KYBER(オーリッドカイバー)