株離れを受け、投資増を狙う
楽天グループで、インターネット証券業を展開する楽天証券が、近く4月にも投資資金を「金」などに振り向けることができるサービスを始めるという。17日、朝日新聞デジタルが伝えた。
近年、長引く株式相場の低迷や、先行きの見えない経済状況を反映し、個人投資家の株離れが進み続けているという。そのため、ネット証券分野の収益が減少しており、この新サービス導入で投資を活性化、利用増を狙うものとみられる。
金やプラチナの市場高騰も
昨今、欧州危機に象徴されるように、通貨の信用不安が高まり、利子は生まないものの、安定資産であるといえる金へと多くの投資が流れ、その価値は非常に高騰している。まさに“有事の時の金”といった状況だ。
こうした背景があるだけに、金などの貴金属分野へ新サービスを拡大することは、注目を集めるものとなることが予想される。
楽天証券では、投資家がそれぞれ投資している資金のうち、一定額を毎月積み立てるなどし、金をはじめとした貴金属の購入にあてることができるようにするという。積立期間が満期をむかえた際や、解約を行ったとき、金、銀、プラチナなどで受け取れる。
貴金属は宝飾品や資産としてそのまま受け取るほか、売り戻して現金化することも可能だそうだ。ただし、一報を報じた朝日新聞デジタルでは、利用者が少ないサービス開始当初は、すぐに貴金属の受け渡しができないといったケースも起こりうるのではないかとも指摘している。

楽天証券
https://www.rakuten-sec.co.jp/朝日新聞デジタル 該当記事
http://www.asahi.com/business/update/0317/TKY201203170376.html