ガンマ線の線量を色分けして表示・確認できる
日立コンシューマエレクトロニクスは3月11日、放射性物質が放射するガンマ線の線量を測定した結果とカメラで撮影した映像を重ね合わせ、放射線量の高低を色分けして確認できる放射線測定装置を新たに開発、3月下旬より自治体や建設会社などに向けて販売を開始することを発表した。
*画像はニュースリリースより
離れた場所から線量を測定でき作業が効率化
同装置では、測定対象から離れた場所から広範囲(視野角43度 / 10mの地点での視野角8m×8m)の放射線量を測定し、放射線量の高低分布を、モニター上に色分けして表示。放射線測定の作業者が測定対象に近接することなく線量の高い場所が特定でき、測定作業の効率化が図れる。放射線の種類(核種)の分析では、3種類の核種(セシウム134、セシウム137、ヨウ素131)の識別が可能という。 装置の構成は、放射線検知カメラ、画像合成ソフト、ノートPC、遮蔽板(オプション)他で、重量:16.8kg(本体)、寸法:幅24cm×長さ34cm×高さ34cm(本体)。
日立は、長年TVやビデオカメラなどの映像機器の開発を通じて培ってきた微細加工や実装技術、微小信号処理技術を活かして、半導体型放射線検出センサー・モジュールを開発し、2011年11月より販売を開始。今回装置では、同モジュールを搭載してその性能を最大限に引き出すとともに、感度を向上させて、より高いパフォーマンスを実現しているという。
日立では、「今後さらに小型軽量化したモデルや、より低線量の地域での測定を効率よく進めるための高感度なモデルなどの開発を進めて、ラインアップの拡充を図る」としている。

日立コンシューマエレクトロニクス ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2012/03/0311.html