SOFCの開発完了および「エネファームtype S」の販売
大阪ガス、アイシン精機、京セラ、長府製作所、トヨタ自動車は3月13日、家庭用固体酸化物形燃料電池コージェネレーションシステム(SOFCシステム)の開発を完了したことを発表した。
大阪ガスは、上記開発の成果をベースにした新製品「エネファームtype S」を、4月27日から2,751,000円(税込)の現金標準価格にて販売を開始、順次生産体制を強化し、普及に取り組むという。
*画像はニュースリリースより
46.5%という高い発電効率を実現
SOFCシステムは、大阪ガスのコージェネレーションシステムの設計・施工およびメンテナンス技術、京セラのセルスタック設計・製造技術、アイシン・トヨタの発電ユニットの設計・製造技術、長府の排熱利用給湯暖房ユニットの設計・製造技術といった各社の強みを活かして共同開発したもの。「エネファームtype S」は、セルスタックを京セラが、セルスタックを組み込んだ発電ユニットをアイシンが、排熱利用給湯暖房ユニットを長府がそれぞれ製造する。
「エネファームtype S」は、電気を発生させるセルスタックの電解質にセラミックスを使用し、作動温度が700~750度と高温になりその熱を都市ガスから水素に改質する過程で必要になるエネルギーとして有効利用できるため、46.5%という高い発電効率を実現。また、総合エネルギー効率は90.0%という。
家庭の電力負荷に合わせて連続運転を行うことで、家庭での使用電力の大半を自家発電で賄うことができ、発電時に発生する排熱で作ったお湯は、お風呂や台所といった給湯用途に使用できる。貯湯タンクのお湯を使い切った場合にも内蔵のバックアップボイラーを使うためお湯が不足することがない。
排熱を蓄える貯湯タンクの容量を90リットルと小型化。また、ステンレスタンクを薄型化することで、排熱利用給湯暖房ユニットの奥行を310mmと縮小。その結果、約1.9m2と省スペースでの設置を実現したとしている。

大阪ガス(他4社) ニュースリリース
http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2012/1196121_5712.html