ウイルスチェックを検索に導入
米Googleが現地時間22日、世界中で猛威をふるっている「DNS Changer」ウイルス(マルウエア)にパソコンが感染していないかどうかチェックし、万が一該当する場合、そのことを知らせる機能をGoogle検索に追加したと発表した。
この機能により、パソコンがDNS Changerに感染している場合、そのことを知らせる警告メッセージが検索結果画面上部に表示されるという。駆除方法の解説ページへリンクも用意されるとのことだ。
DNS ChangerはパソコンのDNS(Domain Name System)設定を変更してしまうウイルスで、Windowsで動作するもの、Macで動作するもののいずれも出現が確認されている。2007年以降拡大し、世界中では現在も35万台のパソコンが感染しているといわれ、日本国内にも多数感染パソコンがあるとみられている。
(Googleが公開した警告メッセージ画像より参考画像)
ネット接続できなくなる前にチェックを
DNS Changerに感染すると、攻撃者が仕掛けたDNSサーバーを参照させられ、悪質サイトへと誘導されたり、何らかのコンテンツを意図的にWebブラウザに表示されたりする恐れがある。
しかし、現在は米国連邦捜査局(FBI)が悪質なDNSサーバーを差し押さえて正常なサーバーへ置き換えるという措置が取られているため、実害はない。
だが、この措置の運用が2012年7月9日で終了予定となっているため、同日以降の影響が懸念されている。感染パソコンではネット接続ができなくなる恐れもある。
このGoogle検索によるチェックのほか、日本国内では、セキュリティ組織JPCERTコーディネーションセンターが、22日から感染をチェックすることができるWebサイトを公開している。こちらもサイトにアクセスするだけで、感染していないかどうかを確認できるようになっているので、ぜひ活用してほしい。

Google Online Security Blog
http://googleonlinesecurity.blogspot.jp/2012/05/notifying-users-affected-by-dnschanger.htmlJPCERTコーディネーションセンター
DNS Changerマルウエア感染確認サイト
http://www.dns-ok.jpcert.or.jp/