サイバー攻撃に備え、正義のハッカー発掘を!
経済産業省がコンピューターのハッキング技術を競う競技会を、今年度国として初めて開催することを決定した。21日、読売新聞が報じた。社会人を対象とし、多発する深刻なサイバー攻撃に対応するため、国を守る正義のハッカーを発掘することを目指すものとなる。
同省は、2003年にも高校生を対象にした同様の競技会の開催を計画したものの、当時はハッカーといえば“悪”ととらえる向きが強く、開催に批判が集まり、見送っていたという。
官民あげての対策進む
しかし、防衛や衆参両院へのサイバー攻撃をはじめ、数々の被害が発覚したことから、やはり人材の発掘は欠かせないものであり、急務と判断。方針を転換し、積極的に大会などを行っていくものとしたという。
民間では、技術者の有志による学生向けの大会が今年から開催されてきているが、国も加わることで、まさに官民あげての人材育成、サイバー攻撃対策を、日本も本格的に行うこととなる。
大会は、今年10月以降、まず全国を4ブロックに分けて予選を開催。勝ち抜いた選手らによる本戦を来年の2月に行う予定だ。1993年から毎年米ラスベガスで行われている世界最高峰のハッキングコンテスト(DEFCON)の開催方法も参考にし、実践的な技術を競うような内容で実施する。
今年度は国が予算を確保し、来年度以降は民間へと引き継いで、将来的には大会としても世界レベルのものに育てたいそうだ。

経済産業省
http://www.meti.go.jp/YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120521-OYT1T00163.htm