9月末にも本格運用開始
理化学研究所と富士通が共同開発を行う次世代スーパーコンピュータの「京」(けい)が29日、完成した。今年の9月末にも本格的運用を開始する予定で、この次世代スパコンが生みだす革新的な成果が期待されている。
「京」の演算速度は、その名前があらわすように毎秒1京(1兆×1万)回を超える。これは一般に利用されるスーパーコンピュータの約1000倍の速度で、先日まで世界最速だった。最新のランキングとなる、今年6月のランキングで米IBMの「セコイア」に抜かれ、2位に転落したが、なおそのレベルの高さは揺るがないものがある。
後継機では世界1位奪還も狙う
この「京」はプロジェクト開始から7年目にして、ようやく完成に至った。今後、医療や減災など、世界が直面するさまざまな分野の課題における活躍が望まれている。
なお、富士通はさる25日、「京」の後継機となる、新しいスーパーコンピュータ開発事業に着手したことも発表している。こちらでは、世界のスパコンシェアを有利に獲得するためにも、世界1位、世界最速の座の奪還を近年中に目指すそうだ。

富士通:次世代スーパーコンピュータ「京」
http://jp.fujitsu.com/about/tech/k/理化学研究所
http://www.riken.go.jp/