情報流出の可能性あり
財務省が20日、同省職員が使用している全パソコンの約2000台のうち、123台でウイルスへの感染が確認され、その内部情報が外部へと流出した可能性があることを明らかにした。流出した可能性があるとみられるもののなかに、どのような情報が含まれているのかは「2次被害の恐れがある」として公表されていない。
財務省のパソコンがウイルス感染したもようという情報は、20日早朝から報じられ、この日午後に会見を行うとされていたことから、その詳細情報の追加公開が待たれていた。
「トロイの木馬」型を確認
発表されたところによると、感染が確認されたのは「トロイの木馬」型のウイルスで、これによりパソコン内部の情報を外部に流出させるようにされていた。被害は、財務省が新システムである次期LANシステムを導入する準備のため、民間業者にシステム点検を委託したなかで発覚したという。
業者からは17日にその旨報告があり、緊急に全職員のパソコンを調査したところ、局長級以上のパソコンでの感染は見られなかったが、123台で感染が確認され、平成22年1月から昨年の11月にかけて、日本国内、米国、中国などに、その情報が流出した可能性があることが分かったそうだ。ウイルスの感染経路などについては分かっていない。
財務省では、すでに感染したパソコンの回収および送信先との通信遮断など必要な措置を講じたといい、今後さらに調査を進めるほか、一層のセキュリティ対策強化に努めていくとしている。

財務省 報道発表
http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/press_20120720.html