災害緊急時需要から…来春にも開始へ
ソフトバンクモバイルが、衛星携帯電話サービスへ新たに参入することが11日、明らかとなった。アラブ首長国連邦(UAE)の衛星携帯電話事業をあつかう「Thuraya(スラーヤ)」の回線を借りて、展開するものとするという。来春にもスタートさせることを目指しているそうだ。
衛星携帯電話は、地上の通信インフラを使うことなく、通信衛星を介して、通話やデータ通信を行う。そのため、災害時等緊急時の通信手段として、おおいに役立つと考えられる。
東日本大震災以降、自治体などで緊急連絡用としてニーズが高まっており、注目のものとなりそうだ。
(スラーヤ製品例・参考画像)
より低価格で提供、競争激化も
衛星携帯電話としては、すでにKDDIが「イリジウム」を、NTTドコモが「ワイドスターII」などを提供しているが、いずれも端末価格が20万~30万円など高額であり、その点が導入においてネックとなっている。
緊急時の備えとして、低価格なサービスの導入を総務省も推進しており、NTTドコモが「アイサットフォン・プロ」を端末価格、約9万円で13日に発売するとしている。ソフトバンクモバイルでは、これよりもさらに割安な料金体系での提供を目指しているといい、競争の激化も予想される。
「スラーヤ」の衛星携帯電話は、中東・欧州・アフリカなどを中心に広く利用されており、アジアもほぼ全域をカバーしている。通常の携帯電話ほどの小型端末で、海外の一般的モバイル規格「GSM」と併用できるものとなっている点も特徴だ。
この「スラーヤ」衛星携帯は、また日本では国内認可が下りていないが、総務省では、年内にも認可し、免許交付を行う見通しだという。ソフトバンクモバイルでは、この免許を得次第、来春にもサービス提供としたい考えだ。

Thuraya
http://www.thuraya.com/ソフトバンクモバイル
http://mb.softbank.jp/mb/customer.html