取引銀行への再建計画に盛り込み
ホンハイとの交渉も難航し、経営難に陥っているシャープが新たな再建計画案として、携帯電話事業を富士通と統合することを検討に入っているという。26日、TBS系JNN、時事通信などが報じた。
シャープの携帯電話事業は、AQUOS PHONEなどのブランドとして、国内における大きなシェアを維持してきたが、スマートフォンが急速に普及する中、Appleやサムスン等に押されるかたちで人気を落としている。
実現すればシェアはアップするが…
報道によると、シャープが取引金融機関に対し、今秋提示した再建計画案の中に、業績回復が想定を下回った場合の追加収支改善策として、携帯電話事業を富士通と統合する案を検討すると盛り込んだという。この事実は関係者によって明かされたといい、もし統合が実現すれば、国内シェアで30%超を占めるものとなる。
しかし、JNNの取材に対しても、富士通側は現時点で統合の検討はしていないと回答しているほか、シャープ、富士通いずれも社としての正式なコメントは出していない。
なお26日、みずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行の主力2行がシャープに対し、他の金融機関と合わせて3600億円規模の追加融資に応じる方針を固めたとされており、この決定につながった再建計画内容のなかに、実際にこの統合案検討が含まれていたのかどうかが注目されるところだ。

シャープ株式会社
http://www.sharp.co.jp/富士通
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