ユーザーの不安を受け無償公開
トレンドマイクロ株式会社は18日、現在“遠隔操作ウイルス”などとして話題になっているマルウェアの専用駆除ソフトを無償公開した。Windows 7/Vista/XPの各種に対応しており、64bit版、32bit版がそれぞれ用意されている。
このウイルスをめぐっては、感染させたパソコンを用い、他人になりすまして犯罪の犯行予告を書き込むなどした事件が、複数で明らかとなり、連日報道が続いている。だれもが犯人にされてしまう危険性があるといった受けとめから、幅広く社会に不安が広がっていると判断し、同社ではこの無償提供を決めたという。
(公式ブログよりツール参考画像)
大規模感染はみられないものの、対策は万全に
トレンドマイクロの発表によると、18日夕方時点で、大規模な感染拡大は確認されていないというが、このソフトを用いれば感染の有無をチェックできるほか、削除を行えるという。
検出対象となるのは、同社が「BKDR_SYSIE.A」と呼んでいるマルウェアで、ソフトはトレンドマイクロのサイトからダウンロードできる。実行ファイル形式となっており、ファイルダブルクリックで実行するとスキャンが始まる仕組みだ。万が一検出された場合、削除ボタンで駆除ができる。
なお、トレンドマイクロの「ウイルスバスター」を使用している場合は、最新パターンファイルでスキャンすれば、このマルウェアも検出できるため、問題ないという。
このマルウェアはもちろん、ウイルス対策、セキュリティ対策には、今後も万全を期してほしい。セキュリティソフトを最新の状態で使用するほか、出所不明のソフトウェアをインストールしないなどの自衛策も重要だ。基本的な対策を心がけたい。

トレンドマイクロ 専用駆除ツールダウンロードページ
http://esupport.trendmicro.co.jp/Pages/トレンドマイクロ セキュリティブログ
http://blog.trendmicro.co.jp/archives/6163