生活や学習をスマホアプリでサポート
富士通株式会社は12日、学習障害や自閉症などの発達障害、および知的障害などがあり、特別な支援を必要とする子どもたちやその支援者、保護者を対象としたAndroid用のスマートフォンアプリケーション「特別支援スマホアプリ」を開発、公開した。同日より約1年間のあいだ無償で利用できるという。
この「特別支援スマホアプリ」は、香川大学と共同で2011年7月から2012年3月の期間中、スマートフォンを活用した生活および学習支援の有効性について実証実験を行い、機能や操作性を改善して完成したという。
コミュニケーションや理解、表現を支援
アプリは「タイマー」「絵カード」「筆順 ひらがな」「筆順 教育漢字」「感情」の5つのアプリで構成される。それぞれ時間経過の理解を助けたり、伝えたい事やスケジュールを表示したり、文字の筆順を学ぶサポートを行ったり、表現したい気持ちやその度合いを視覚化して表示することで、表現しやすくしたりすることができるという。
これらは支援が必要な子どもたちにとって難しい、概念的な情報を視覚化することで、理解を助ける。スマートフォンの特性をフルに活かしたもので、タッチ操作によって簡単に利用できるという点でも、幅広い対象者に利用可能と考えられている。
実証実験においても、実際の事例で、筆順アプリケーションのなぞり書き利用で、書字の誤りが減少し、自信や意欲の向上が見られたり、感情アプリケーションで表現の幅が広がり、これまでよりも適切な感情表現ができるようになったりといった効果が確認されたそうだ。
ダウンロードはGoogle Playのサイトから行える。Android 2.3/4.0に対応し、NTTドコモの富士通製スマートフォン「F-12C」「ARROWS X F-10D」では動作確認済みという。なおAndroid OSであってもタブレット端末は非対応となっている。

富士通 プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/10/12.htmlGoogle Play
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