26日、イスラエル博物館(エルサレム)がサイト「The Digital Dead Sea Scrolls」をオープン、あの「死海文書」がデジタルアーカイブとして公開されることになった。公開されたのは「Great Isaiah Scroll(イザヤ写本)」など5巻。同サイト制作にはGoogleが技術協力、同日、Googleも公式ブログでこのことを報告している。
サイト「The Digital Dead Sea Scrolls」制作に際し、Googleは、Google Storage・App Engineでのホスティング、サイト・デザインなどの技術提供をしている。Googleはこれを、歴史的・文化的に貴重なコレクションを「オンライン公開」する同社の試みのひとつだという。Googleはこれもまでも世界の美術館をバーチャル体験できる「Art Project」などを公開している。
「Art Project」では、MoMA近代美術館(ニューヨーク)、ゴッホ美術館(アムステルダム)などの世界有数の美術館内部を、ちょうどGoogleマップのストリートビューのように“歩き回る”ことができる。が、それだけでなく作品によっては、「The Digital Dead Sea Scrolls」同様、「超」ズームアップすることが可能で、「触れられるよう」という表現が陳腐に思えるほど、絵筆の筆致を文字通り眼前に見ることができ、圧倒的。作品を“顕微鏡”的に観察できるという点では、現物を実際に鑑賞するのとはまた違った貴重な体験といえそうだ。
なかなか足を運ぶことができない遠方にある貴重な美術品、歴史遺産を居ながらにして体験できるのは、まさにネット時代ならでは。しかもそれが単純なバーチャル体験とは違った付加価値を伴っているところが、Googleの面目躍如を言ったところか。いずれにしろ、貴重な「The Digital Dead Sea Scrolls」。歴史に興味のある方はぜひご覧を!